TOP PAGE OMF@宣教師.come 宣教ニュース 東アジア宣教ノート 宣教カレンダー OMFについて リンク e-mail



2011年11月号  page1  page2


「神の家族のつながり、広がり」
日本 佐味湖幸

北海道聖書学院の皆さんと  八月下旬北海道を皮切りに、九月中旬から関東、そして十、十一月は関西と教会巡回訪問(デピュテーション)をさせていただいています。
 あちらでもこちらでも台風に追っかけられましたが、荷物をもって移動するとき、なぜか晴れ間となり、神様のお優しい配慮と背後にある祈りをひしひしと感じ、感謝しました。
 さて、今回の巡回中、特に印象深く感じさせられているのは、神の家族のつながりと広がりです。日本のクリスチャンの世界は狭いから、どこでも誰か共通の知人と出会うということはよくあることですが、その中に信仰の継承とすべてを支配しておられる神様の御手を見ることがしばしばありました。
フロンティア祈り会  北海道では、昔OMF宣教師達に導かれて信仰を持ったという方に多く出会いました。その宣教師たちは今はもう引退、または天に召された方々ですが、彼らの苦労と祈りの実はしっかりとそれぞれの地で育てられ、また、今日本から送り出される宣教師達のために祈り、支援してくださっています。とても励まされました。
 関東であるOMF祈祷会の帰り、電車の中でのふとした会話から、そこに居合わせた私達四人(全員宣教師あるいは元宣教師)は、それぞれ本山ジュリア先生というハワイからの日系二世の宣教師(私の母教会が属する福音交友会を創設された一人)に直接、間接的に祈られ、育てられた実であることを発見し、驚かされました。また、この福音交友会の浜寺聖書幼稚園で以前教えていたという方々(ある方は私が生まれる前に!)にあちこちでお会いしたのも驚きでした。皆さん、それぞれ献身されて主の宣教の働きをされています。
 昔からの知り合いの宣教師や牧師先生のお子さんたちとあちこち思いがけないところでお会いし、次の世代の宣教を担っていこうとしている姿を見ることができたのも、とても嬉しいことでした。
 「あ〜、つながった!」あちこちで発見する主にあるつながり、そして広がっていく宣教の業。主の御名をほめたたえます!


「未伝の土地のための祈り」
カンボジア 今村裕三、ひとみ

久しぶりにカンボジアを訪問された西村信恵師とともに。右端はクラチェ教会のセイハー牧師。  毎年九月はポチェントン教会では宣教月間です。今年も毎聖日、世界宣教について考えました。この教会は小グループでの活動を活発に行っています。教会開拓が始まり十五年、宣教師から独立して四年が経とうとしています。福音を聞いていない人たちに一刻も早く伝えようと、自分の生活を宣教に捧げると十七名の兄姉が決心しました。今後、自分の周りにいる人たちに、そして具体的に福音が語られていない場所に出て行くことが出来るようにお祈り下さい。
 新教会開拓地の視察旅行は、不思議な主の導きの中で多くの祝福をいただきました。場所はカンボジアの北東、ラオスと隣り合わせのストゥン・トラエン州。人口約十一万人で、教会は三つだけ。クメール人だけでなく、多くの少数民族(ラオ族、クイ族、チャム族、ベトナム人、ブラオ族)が住んでいます。福音的な宣教団体は二つだけ。まだ未伝の地が多く残されています。可能性のある二つの村に訪問できました。主イエスを信じる四家族が住むタラ村。そして、一度は多くの人が福音を喜び、村や寺のリーダーからの迫害のため散り散りになったオウ・スワーイ村。雨期で洪水のため行けなかった場所の多くは未伝です。今、これらの視察旅行で出会った人々、見た霊的な飢え渇き、霊的暗さを思い巡らしつつ、主の時を待っています。皆さまの御加祷を感謝します。ストゥン・トラエン州の祈りのしおりを作りました。祈りの手を挙げて下さる方はOMF日本委員会事務局か私に連絡を下さい。(裕三)
タラ村のクメール人とクイ族のクリスチャンたちと。  ポチェントン教会女性リーダーのボッパー姉は、二年前に結婚し、一歳半の子供がいます。
 同居している夫ポラー兄の家族は、夫以外クリスチャンではありませんがとてもいい関係にあります。一方彼女の実家はわずか二百メートル先にありますが、結婚以降行き来はありません。原因はクリスチャンである母親が結婚に反対し(ポラー兄を最初に教会に誘ったのに)、他のクリスチャンではない人と結婚させようとしたことです。その時、宣教師・牧師などたくさんの人が何回も仲介に入りましたが、関係は悪化の一途をたどり、母親は教会を変え、とうとうボッパー姉は家族の同意・出席無しに結婚式を挙げました。
 「仲直りしたほうがいいのは分かっているけれど、母のことを考えると平安が無くなる」と話すボッパー姉の気持ちも分かり、どうしたものかと祈りあっていました。
 ある日のことボッパー姉が、「母のところに行ってきた」とぽつりと言いだしました。誰かに勧められたからではなく、神様から示されて自分で決心して行ったそうです。悩んだけれど「思いたった今日だ」と行ったのだそうです。結果、母は会ってくれ、そっけないけれど短い会話ができましたが食事には誘ってくれなかったそうです。二回目はボッパー姉自身が、食事を持って一緒に食べてきたそうです。「こういうものは間をおかず続けないとね」と言う彼女は私より二十歳も年下ですが、ずいぶん大人に感じました。
 祈りを聞いてくださり、彼女に勇気を与えてくださった神様に感謝。これからの本格的関係の回復のためにお祈りください。(ひとみ)


「受けた恵みを還元し」
日本 菅家庄一郎、容子

TCK(宣教師子弟)アドバイザーズ・フォーラムの参加者と  JECA東北地区の秋季聖会で三回の説教奉仕をさせていただきました。私は生まれて初めて青森の地を踏み、津軽弁を楽しみました。ジェント先生はじめJECA東北地区で奉仕されている先生方に大変お世話になり感謝しています。
 いくつかの教会はOMFの宣教師たちが労苦して開拓した教会を、日本人牧師が受け継いで働きが継続されています。ただ、若者達は都会へ出て行き、伝道もなかなか実を結ばない中で、霊的戦いの厳しさを感じました。
 そのような中にあっても悲壮感を漂わせることなく、喜んで主に仕えておられる先生方との交わりに励まされました。大都市の教会は教育や就職を求めて地方から人々が集まり、自然に教会に人が集まります。しかし田舎の教会は人材を失い、農家は後継者不足、教会は高齢化がさらに進みます。
 祝福された「都会の教会」が、人的にも経済的にも「地方の教会」に恵みを還元するようなシステムができ、キリストのからだとしての協力関係がさらに進むように祈っています。(庄一郎)
 八月末にシンガポールで開かれた、アジア派遣国の宣教師子弟アドバイザーの会議に初めて参加しました。宣教師の子供たちは、宣教地でインターナショナルスクールや現地の学校に行くことが多く、母語の習得、ならびに高等教育を母国で受けることは容易ではありません。自分がどの文化に属し、何者であるか、いわゆるアイデンティティーの問題で悩むことも多いのです。かつてのように宣教師子弟は全員寄宿制の学校に行く時代は終わり、今は子弟の教育は各家族の選択に委ねられています。それぞれの家族が子供たちの教育の長期計画を立てるのを助け、そのために必要な情報を提供し、サポートするのがアドバイザーの役割です。会議では各国でなされている取り組みなども紹介されました。宣教師を多く派遣する韓国では、毎年夏に宣教師子弟が二百人も集まる二週間のキャンプを持っているそうです。その規模と期間の長さに驚きました。そこで、同じような経験を持つ先輩の姿を通して子供たちは励まされ、深い絆で結ばれるそうです。香港でもキャンプや親の集いが定期的に持たれています。様々な取り組みや報告を聞くにつけ、日本がこの分野でいかに遅れているか実感しました。そんな時、同室になったフィリピンからの姉妹の一言にはっと気づかされました。「心配しないで。大切なのはプログラムではなく人よ。」
 八月中旬、I師ご一家が二年余りの奥様の病の治療からの回復が与えられ、宣教の自由のない国での働きに再派遣されました。六歳になる男の子に良いお友達が与えられ、言葉と文化に心開かれるよう祈っていましたが、なんと同じアパートに同じ年頃のお子さんがいるクリスチャンホームが二家族もいたというのです!家庭での祈り会もあり、奥様は励ましを受け、語学の練習にもなる、と喜んでおられました。子供たちの行き来も始まっているとのこと。なんと素晴らしい祈りの答えでしょう!I師ご一家を続けて覚え、お祈りください。皆様のお祈りを心から感謝しつつ。(容子)


「新しい季節」
タイ 坂本朋子

トリッシュ師最終日のキッズクラブにて。  この宣教ニュースが届くころには日本はすっかり秋の様相でしょうか。いつも皆さまのお祈りに心から感謝いたします。九月末の現在、タイでは大雨のためあちらこちらで洪水が発生していますが、私の住んでいる地域は今のところ守られています。九月は私たちチームにとって大きな変化がありました。チームリーダーのベッカー師家族がタイを一年半ほど離れるからです。当初は本国の南アフリカに一年の予定でしたが、シンガポール国際本部の伝道部部長シュリット師が不在の間、ベッカー師が代理を務めることになったからです。二カ月だけ南アフリカに滞在して、その後シンガポールに引っ越すことになりました。以前から彼らがチームを去ることは分かっていたことですが、いざその時が来ると色々なインパクトがチームの内外に起きました。なんといってもベッカー師家族が地域の人々とのコンタクトが一番多いため、彼らが去ることを残念がり惜しむ人々が沢山いました。チームの中ではミニストリーのやり方をある程度変える必要がありました。ベッカー師夫妻にはまだ小さい子どもが三人いますが、特に七歳になる長男は生まれ育ったタイを去ることはもとより、引越し先が急に変ったことで苦しい思いをしたようです。彼らが去って寂しいですが、ある意味では好むと好まざるとに関わらず、これが宣教師の現実なのだと改めて思わされました。私自身も周りの同僚もいつまでも一か所に留まらないし留まれない。別れは辛いけれど、この変化の中でも神様は全てのことを共に働かせて益としてくださる、そう信じて今は新しい季節に主が新しい御業を見せてくださることを期待しています。
バーンライ小学校低学年の子どもたちと  タイでは十月は一カ月ほどの学期休みになります。それに伴いバーンライ小学校での英語の授業もしばらくお休みになります。今日は休み前の最後の授業の日でした。小学校での私は、ただニコニコして優しい先生ではなく、叱るときはちゃんと叱る厳しい面もあります。しかし褒める時は思い切り褒めるようにしています。彼らと真剣に向き合うことで、私が本当に彼らのことを考え愛し受け入れていることを知ってほしいからです。ライトハウスでのキッズクラブにも、毎週沢山の子どもたちがやってきます。私たちは宣伝もしていないし、素晴らしい教材も派手なプログラムもないのに、なぜか毎週大盛況です。今タイには塾や英語教室、習い事の選択肢は沢山あり、日本の子どものようにタイの子どもも習い事で段々と忙しくなっているのが現実です。しかし嬉しいことは、キッズクラブに来る子どもたちは親に無理やり連れてこられるのでなくて、「ここに来ると楽しい」と言って自分から率先して来てくれることです。私たちはプロフェッショナルな教師ではないけれど、私たちの真ん中に子どもたちをそのままで愛してくださるイエス様がいてくださり、子どもたちだけでなく周りにいる大人たちの心をも引き寄せてくださっていると信じています。

2011年11月号  page1  page2


TOP PAGEOMF@宣教師.come宣教ニュース東アジア宣教ノート
宣教祈祷カレンダーOMFについてリンクe-mail

Get Microsoft Internet Explorer   HFJカウンタサービス   Go,HyperForJesus!



OMFインターナショナル日本委員会■〒272-0035 千葉県市川市新田1-16-14
TEL:047-324-3286 FAX:047-324-3213 郵便振替:00100-0-615052

© 1999-2011 OMF International JAPAN. All rights reserved. designed by HFJ.