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2011年9月号  page1  page2


「なでしこジャパンとディアスポラ伝道」
日本 ディアスポラ伝道 横山好江

 お祈りに支えられ七月の歩みも守られましたことを感謝いたします。
 なでしこジャパンが女子サッカー・ワールドカップで優勝したニュースは、私達に大きな喜びと希望を与えてくれました。OMFディアスポラ伝道部の働き人、ナイツル師はドイツで日本人伝道の働きに携わる中、賜物を生かしてスポーツ伝道を行なっています。卓球や陸上など、日本人選手がドイツに試合やトレーニングで来る際に、日独の通訳という立場を与えられ、選手につき添う中で聖書やトラクトを渡す機会がありました。卓球の福原愛選手にもキリスト教文書を渡すことができた、福原選手の家庭はカトリック教徒のようだと、報告を受けました。
 今回、女子サッカー・ワールドカップでは、片面に日の丸、もう片面には福音放送の情報を記した団扇を二百本配ることができました。日本語で福音メッセージが聴ける福音放送には着信が六十あったそうです。先月号の私の報告で祈りの課題として挙げました。お祈りいただき感謝します。祈りに答えて下さる主を崇めます。
 熊谷紗希(くまがいさき)選手がフランクフルトのチームに移籍することが決定。「熊谷選手がフランクフルトの生活に慣れるようお手伝いすることになります。八月九日から始まる通訳の働きのためにお祈り下さい。」とナイツル師から新しい祈りの課題が届いています。
 ディアスポラ伝道部の働き人は母国で奉仕する場合が多く、充分な支援が得られないという課題を先月号に書かせていただきました。アメリカで奉仕する宣教師八組が、支援を充実すべく七月から教会巡回に専念することに決定。働き人八組がその期間に入りました。OMF宣教師は通常、四年間宣教地で奉仕し、その後一年間、一時帰国して教会巡回し支援者に宣教報告します。宣教報告を通し、直接に交わることを通して、引き続き祈りの手を挙げ続けていただく、また新たに祈り手を起こしていただく、そのようにしながら派遣国における祈りの輪が強化され、その祈りに送られて再び宣教地に向かいます。
 母国で奉仕するディアスポラ伝道部の働き人には、この「四年宣教地―一年母国」というサイクルが無いので、アメリカの場合、ここで日々の伝道活動から退いて、教会巡回に専念する期間を作ろうというわけです。今まで十年近く、まとまった教会巡回をしてないという働き人もいます。この八組が、年末までの教会巡回期間によい報告ができ、祈りの輪が広がり強められ、経済的な必要が満たされるようにお祈りいただけると幸いです。子供が五人いる家族もあり、私は主に期待して祈っています。皆様の忠実なお祈りを心より感謝します。


「だれが好んでするだろう、牧師の仕事」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ

人ではなく神に呼ばれて  七月最終日曜日の午後、メーチャン郡第一教区地区祈り会を兼ねたガオティム師の牧師就任式に出席した。
 ガオティム兄は中国人が運営するキリスト教系の生徒寮で信仰を持った。彼の中国語の能力なら、村の多くの若者達が出稼ぎに行く台湾で通訳の仕事もできるし、語学教師としてタイで就職することもできる。しかし明確な献身に導かれた彼は、宣教師になるビジョンも暖めつつ神学校の中国語部を卒業した。当面は自分の村に帰って来て、牧師になるという。教会は大喜びだろうと私は思っていた。
 ところが式の時間に来た教会員はたった一人。その教会員はあわてて、他の人を呼びに走った。他の四教会から来ていた人たちだけで先に地区祈り会をし、地元の教会員が来るのを待った。主人は中止しようと思ったらしいが、地区委員が前もって招聘の準備をしていたので従った。五人が到着したところで、就任式が行われた。
 五人の教会員は皆婦人。うち一人は夫も一応クリスチャン。他は未亡人と信者ではない夫のいる人たちで、大小の差はあれ夫達、親族からいじめを受けている。
 この村は、私達の先輩宣教師が三十年近くかけて伝道してきた。そこは反キリストの力が強く、私達の同僚、タム師が住んでいた時には、宣教師宅に石を投げられるなど、あからさまな嫌がらせを受けたところだ。
 出席した五人の婦人達は、牧師就任式というものがどういうものか分かっていなかったようだ。私は、心から喜んで牧師を迎える人は一人もいないのだろうか、と悲しかった。
 しかし、式が進むうちにことの重大さに五人の姉妹達は身が正されていった。誓約のとき、全員起立して挙手をし、「この人を牧師として支えることを誓います。」と言った。私は祈りながら涙が止まらなかった。出席していた地元教会員の四倍の人数の他教会の人達は、どう思っただろうか。ガオティム師と教会のために毎日祈り支える人が一人でも多く起こされるようにと祈る。(たまみ)
 七月の学会発表のためお祈りくださりありがとうございました。会場には政府の言語政策草稿委員会会長と数人の委員が臨席しており、ミェン語の文字公認へ向けて小さな一歩を進めることができたかと思います。
 バンコクから戻り翌日、地方のリゾートでミェン族の結婚式。大学のミェン語識字教育サークルの会長で、ミェン族キリスト者青年会の委員だった兄がクリスチャンではない女子学生と急遽式を挙げることに。彼の牧師と打ち合わせをしていたとおり、教会堂は使わず、キリストの御名によらず、祝祷もなく、誓約をさせ夫婦を紹介するというだけの会にしました。聖書からのメッセージも大変厳しい譴責(けんせき)となりました。また唯お一人、裁く権威をお持ちの主が、「わたしもあなたを罪にさだめない。行きなさい。」と言っておられることを確認。
 他の学生たち、青年たちが、この世の風潮に果敢に逆らい、キリストの光と香りを放つことができるようにお祈りください。(達朗)


「宣教学の授業」
日本 佐味湖幸

関西聖書神学校の皆さんと  これを皆さんが読まれる頃には少し古い話になりますが、宣教師としての実際の経験から教えてほしいという要請を受け、昨年度に引き続き、今年度も関西聖書神学校で前期の前半(四月から六月の半ばまで)計七回、宣教学の授業を担当させていただきました。今年受講されたのは三年生十一人の方々で、韓国、中国からの留学生やフィリピン人と日本人の親を持つ方、東北出身の方々など、関西圏以外の出身の方がクラスの半分以上を占めました。
 一.「異文化宣教とは何か」二.「アジア宣教の現状と課題」三.「世界宣教における日本の教会の役割」という、大きく分けて三つの事柄を学生さんたちと一緒に考えました。
三年生のクラスその1  異文化の中で生活して、初めて違う物の見方、考え方があることに気付かされることがあります。このクラスは自分がすでに異文化経験をなさっている方が多いので、様々な実例が挙げられ、とても盛り上がりました。私たちは御言葉についても、知らない内に自分の文化の物差しで測って理解していることがあります。御言葉の理解に関しても、また教会の文化形成にしても、何が変えてはいけないこと、何が文化によって変わってもいい事かを見極めることが大切です。
 宣教師が異文化の中で生活することから来る様々なストレスなどについても考えました。宣教師のために祈る時に、少しでも良い理解をもってとりなして下さることを期待します。
三年生のクラスその2  アジア宣教の現状を見る時、国の政治や宗教上の理由で信教や宣教の自由が規制されているところが少なからずあります。しかしそのような中、主は働き人を起こし、力強く宣教の業を進めておられることを知り、大きなチャレンジを受けます。また様々な宣教の戦略から、日本の宣教を考える時にも参考になることがあるように思います。
 学生さんたちにとっては世界に目を向ける時、また自分がこれから遣わされようとしている所での宣教のあり方も、違った視点から考える機会となったようです。私にとっても宣教師になって二十年近くの経験を振り返り、神様が教えてきてくださったことを整理するいい機会となり、感謝でした。


「真実な神様−外務省の壁通過!」
カンボジア 今村裕三、ひとみ

にこやかに総主事の引き継ぎ中  総主事代行最後の日、OMFカンボジアのメンバー宛に手紙を書いていました。これまでの感謝と、これからのOMFカンボジアの前進のためのアドバイスを含めて書き終えようしていると、事務員から「今、外務省から連絡があり、合意書の向こう三年間の更新を決定した」とのこと。神様は、最後の日に大きなプレゼントをくださいました。これでOMFカンボジアはNGOの資格を取り戻し、ビザなどの優遇処置も与えられます。特に、外務省が認定した団体として保証は大きいです。昨年からの宗教省とのよい関係を考えると、神様はOMFを神様の宣教のためにまだ用いられようとされていることを感じます。表現は悪いですが、三年来の便秘が一気に解消した感です。しかし同時に、傲慢になることなく、神様の前に謙遜に、そして用いられる宣教団体としてさらに一人一人のメンバーが神様に従っていけるように祈ります。
 OMFカンボジアのビジョン宣言の改訂も終了できました。新しい文面は「神様の恵みによって、主の弟子の共同体が生活のすべての側面においてイエス様に従い、共同体がカンボジアを超えて拡大していくことを見る」です。そして、そのビジョンを見るために「カンボジア人への主の弟子となる訓練と伝道を緊急になすことで神様に栄光を帰す」という宣教宣言へと改訂しました。
 さまざまなことを経験した総主事代行でしたが、概ね奉仕を楽しむことができ、神様との関係が深くなったことが恵みでした。なによりも神様がなさる業をこの目で見ることが許されて素晴らしい特権でした。お祈りを感謝します。(裕三)
 クラチェ教会のセイハー牧師の妻メカラーが、韓国へ出稼ぎに行きたいと言い出しました。
 あのしっかり者のメカラーが、三歳の子供と夫を残して出稼ぎなんて考えていたことに驚きました。彼女に会う度に、経済的に大丈夫かどうかを訊ねて「大丈夫」と言っていたのに‥‥。色々なことが頭をめぐりました。
 電話で聞いたところ、鶏を飼い始め三百羽まで増え、うまくいっていたが、ある日たくさん死んで、今は残り二十羽となってしまった。セイハー牧師の給料は時に十分ではなく、でもそれは教会員全員の経済状況が良くないので仕方ないと思っている。そこで夫を支えるため、三年間だけ韓国へ出稼ぎに行きたい。
 カンボジアでは家族の誰かが、海外へ出稼ぎに行くというのは珍しい話ではありません。とくに韓国やマレーシアなどは安い雇用力を得るために外国人を積極的に雇用している背景もあります。何とか自活しようと努力し、でも自然相手ですので失敗した時に、出稼ぎの話を聞き、心魅かれたのだと思います。出稼ぎは表面的には給料が多いのですが、語学の習得、文化・気候の違いから挫折した人の話はたくさん聞きます。メカラーは今のところ、出稼ぎに行くのを留まっています。
 神様は時に、人を空っぽにされ「それでも私に従うか?」と問われます。聖書には「空の鳥を見なさい」と誰が養い主であるかが書いてあります。私は「神様が絶対に養ってくださる」と言い、共に祈りました。でも、心のどこかで嘆いている私がいました。神様が養って下さることをメカラーが知ることができるように、そして私が神様にもっとより頼めるようにお祈りください。(ひとみ)

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