2010年3月号
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「OMF祈祷会に来て見ませんか」
日本 木下理恵子
一度は雪が積もった木々の枝からも、新しい芽が大きく膨らんできています。生命の力を感じます。皆様いかがお過ごしでしょうか。いつもお祈り、ご献金をどうもありがとうございます。
先日神奈川県の古淵で始まったOMFの祈祷会に参加しました。今までずっと祈られる方だったのですが、今回は祈る側となり、自分もこうやって長い間皆様に祈られてきたのだなあと感慨深かったです。
OMFの歴史の中で、母国のこうした多くの祈り会での祈りで、宣教地での働きにどんな変化が起こされたか、どれだけ主の業が進められてきたか、またどれだけ私たち宣教師はこうした祈り会での祈りが必要かなど、いろんな本で読み、いろいろな方の証を何度も聞いてきました。日本から初めて送り出された時にも、小金井で行われていたOMF祈祷会に出席させて頂き、こうやって祈っていて下さるんだと心強く思った事です。
実際台湾で、ドイツ、オランダ、イギリス、アメリカなどの宣教師と一緒に奉仕していた時、その宣教師の母国の祈り会で、私の事も一緒に祈って下さっていました。一度も行った事の無い、会った事も無い、こうした国の幾つもの祈祷会の方々から、励ましの手紙やクリスマスカードが送られてきたものでした。どんな祈祷課題でもいいから、祈れる事はいつでも知らせてくれとたびたび言われたものです。話には聞いていましたが、世界中のOMF祈祷会の数の多さ、層の厚さ、その愛と祈りの力を実感しました。
そして日本でもそうした祈祷会があちこちにでき始め、私も沢山祈って頂き、励まされ、助けられた事です。巡回でこうした祈り会に行き、祈り手の方々とお会いさせて頂くのはとても楽しみでした。
確かに宣教師のため、海外のため祈るのはなかなか大変です。でも一人でなく何人かの方々と一緒に祈ると結構祈れるもので、力が湧きます。そしてそうやって共に祈りで戦ったからでしょうか、その後のお交わりは何とも楽しいです。自分のためでなく、ただ海外宣教のためにだけ祈る祈り会。まだ一度もOMF祈祷会に行ってみた事の無い方、神奈川、東京西部の方々、一度ご一緒してみませんか?
中国語集会のクリスチャンたちとの弟子訓練も始まりました。四人が集っています。学ぶ気持ち、訓練される気持ちを持った人たちで、お互いに良い刺激となっています。姉妹の仕事の無い日に合わせる関係で、決まった日に持つ事はできませんが、皆が続けて来られるように、そして一人一人が聖霊に満たされ、学んだ事を実行していけるよう、主の弟子として成長していけるよう、引き続きお祈り下さると感謝です。皆様のお祈り、本当にどうもありがとうございます。
【祈りの課題】
1. 日本でもOMF祈祷会が何箇所も行われている事を感謝。また神奈川県古淵で新しく始められ感謝。こうした祈祷会に新しく来て下さる祈り手が更に増えるように。宣教地で主の業が力強く進められる祈り会となるように。
2. 中国語集会の弟子訓練コースに4名出席している事を感謝。皆続けてくる事ができ、学んだ事を実行していけるように。聖霊に満たされ、主の弟子として成長していけるように。木下師にも主の知恵と力が与えられ、正しく導いていけるように。
「今月はいよいよ第二回全国帰国者大会」
日本 ディアスポラ伝道 横山好江
二〇一〇年の第一の月の歩みを皆様のお祈りに支えられ、進めさせていただき、心から感謝いたします。
三月一九日からいよいよ、帰国者全国大会All Nations Returnees Conferenceが始まります。一月には私が個人的に接している帰国者婦人二名に主の御業を見ることができ、御名を崇めています。帰国後の環境の変化を通りながら、夫に仕え、育児に励み、そして神の家族に導かれ、しっかりと信仰の手応えを得て行かれる姿を見させていただけるのは、「共に福音に与る」(一コリ九の二三)喜びです。
夫と教会巡回をしながら在英邦人伝道の働きをご紹介していた時に耳にした「帰国者のことが分からない」「帰国者は宇宙人みたいだ」といった声に、手助けになればと願って「教会向け帰国者受け入れハンドブック」に着手しました。まだ完成していないのですが、その中から一部をお分ちさせていただきます。役立つ物が出来上がるようにお祈りいただけると幸いです。
『日本を出て、言葉や文化の違いを越えてでも何かを手に入れたいと願い、それを実行する日本人は、そこからして海外経験のない日本人から見れば「変わった人」かもしれません。どうしたら帰国者が教会に定着できるのかという課題に取り組んでいる私達からすると、一般的に日本の教会は「同質」に見えます。その「同質さ」が教会成長を阻んでいるのではないかと思う場合があります。「もっとイギリスの教会のようになればいいのに」といった単純な思いではありません。英国の教会には英国の教会の課題があり、日本の教会をよく知っている英国人クリスチャンは「英国の教会は日本の教会に学ばなければならない。聖日礼拝の後の愛餐会に象徴されるような、一緒に何かをやるということがもっとあってもいい。」と言います。それぞれの文化には、それにふさわしいキリスト教の表現があり、教会の在り方があります。しかしやはり、一般的に日本の教会は没個性かもしれません。具体的には、新来会者には自分達のようになることを暗黙のうちに期待する、ということはないでしょうか。自分達と違う人をどう受け入れるか、どうクリスチャンとして開花させるかを学ぶことができます。「帰国者を受け入れる」ことには、そういったチャレンジがあるように思います。帰国者受け入れは日本の教会の祝福になると信じます。「帰国者」という人を受け入れる経験をし、自分達と違う経験をした人が仲間になる過程を通れば、自分達と異質な人を受け入れる基盤ができるのではないでしょうか。もちろんそれは「帰国者」でなくても、「茶髪にピアスやタトゥーをしていて自分達と違う言葉を話す若者」であるかもしれません。』
【祈りの課題】
1. 3月15〜26日と、OMF国際ディアスポラ伝道部の会議・訓練会が、市川のOMFセンターで行なわれます。英・米・独・豪・ニュージーランドから集まる18名が訓練を受けて整えられるように。会議では御心にそった話し合い・決議を行えるように。
2. 3月20〜22日と行なわれる、帰国者全国大会(All Nations Returnees Conference, 略してANRC) のために。19日には在外邦人伝道に携わる働き人の集会が持たれます。日本全国また海外から約600名集められた昨年に続き、この大会が神の国拡大のために用いられますように。
「泣けたこと」
カンボジア 小川文子
この受難節、皆様はどのようにお過ごしでしょうか。私はカンボジアでまだ数回しか泣いていないことに気がつきました。クメール語の礼拝に出ているため、礼拝で恵まれて泣くことがほぼないためですが‥‥。チームの礼拝で涙が出たのが一回、ホームステイ先で近所の子達が書いてくれた手紙にじわっときたのが一回、ある人を見ていて涙が止まらなくなったのが一回。それは、礼拝で婦人会など色々なグループが次々前に出て賛美をした時のことでした。自信と笑顔に満ちたカンボジア人男性の賛美の中に一人、怯えた雰囲気の新来者のおじさんがいるのに気がつきました。寄せられた眉、人を信じない目。長年、踏みつけられ、人生の苦しみと人の醜さを味わってきた人だと感じました。この人にもう一度何かを信じることができるのか、人に心を開くことができるのか、と思うような‥‥。しかし会衆が手を叩き笑顔を送っていると、おじさんは歌いながら顔を上げ、そしてその顔にはにかんだ笑みが浮かんだのです。それを見て突然涙が溢れました。
教会の愛の中で彼が受け入れられていると感じ、少し心を開けたようで。愛されていること、価値ある者だということを知り始めたようで。この笑顔のために私はここにいるのだと思いました。主の十字架の愛に、また魂のために涙しつつ、なお多くの笑顔を見させて頂きたいと思います。
【祈りの課題】
1. 大学でのクメール語コースは、ベテランのよい先生が与えられました。心よりお祈りに感謝します。なおよく学ぶことができるように。
2. 毎月行っているホームステイ先や、週一回手伝いに行っている公立幼稚園とのつながりが祝され、子供たちの上に主の業が行われますように。
「新しい祈り会誕生!」
日本 菅家庄一郎、容子
一月二二日、古淵伝道所で初めての宣教祈祷会が持たれました。木下師もお家が近いので参加してくださり、七名が集められ、心を一つにして祈りました。この祈祷会が生まれるきっかけは、昨年十一月号久米姉妹が書かれた板橋祈祷会の証でした。久保先生はその証を読み、「私も始めたい!でも、うちはアパートだし、どうしましょう…」と思っていましたら、先生の集っている古淵伝道所の有田先生が、「それならこの伝道所でやりましょう!」と、この良き志を受け止めて下さいました。お二人で十二月の板橋祈祷会に見学に来て下さり、早速一月に第一回目の祈祷会が持たれた次第です。伝道所に着くと、机の上にはこの祈祷会のため購入された明かりの入った地球儀が用意されていました。地名が出てくるたびにその地球儀で探しながら、私たちの心は広げられ、かの地でなされている神様の働きに思いを馳せ、想像力たくましく祈ります。木下師の豊かな経験の分かち合いにさらに祈りは深められます。祈りを通して主の宣教の業に加われる特権を皆で経験し、感謝しました。(容子)
一月二五〜二六日のOMF日本委員会・会議のためお祈りくださりありがとうございました。OMF日本委員会としては、次の四つのことに焦点を絞り、東アジア宣教に貢献させていただきたいという方針が決まりました。一−祈り会の拡大・発展・充実、二−短期宣教プログラム、三−教会・神学校訪問、四−本、文書、ホームページ、視聴覚教材などをもちいて宣教の働きについて知っていただく。これらの手段が用いられて、日本の教会がさらに東アジア宣教について理解を深め、主の召しに応えて宣教師になる人が起こされますようにお祈りください。(庄一郎)
【祈りの課題】
1. 静養中の西村信恵師が霊肉共に主のもとで憩い、回復しますように。
2. 古淵伝道所でのOMF宣教祈祷会が始まり感謝!主の恵みの中継続しますように。また、さらに宣教のための祈り手が与えられますように。
「牧師の書斎」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ
チェンマイまで出かけ、守秘を要する込み入った個人面談をするため静かな場所が必要だった。ミェン宣教教会のジェムエン牧師が牧師書斎を使わせてくれた。彼は翌朝の面談には関係ないのだが、私が重苦しさを抱えているのを見て、祈ってくれた。
長年祈ってくださっている方々はジェムエン牧師を「センツィン伝道師」と、子供の時の名前で覚えておられるだろう。十年前、私たちの後任としてルワムチットという小さな村の教会に来て無報酬で働き始めた。神学校卒業後半年で「冷え切ってしまった」と言った。伝道者としての召命は本物かと見守るばかりだった。
八年前、結婚した彼はチェンマイのセルグループを引き継ぎアルバイトをしながらミェン宣教教会を発足させた。五年前、彼から五つの祈りの課題を託された。最初の三つは、
一.説教と弟子訓練の奉仕が聖霊の権威によって行われるように。
二.信頼される牧会を堅実に行うことができるように。
三.聖書を読み黙想することによって、神をより深く知り、神の力を毎日経験できるように。
彼の牧師室に案内され、説教準備中の机、壁に貼った全ての教会員と全ての求道者の写真と、全てのミェン族分布地域の地図を見た。皆さんの祈りが聞かれているのを見た。彼の書斎で午前二時まで語り会い、共に祈り、私は豊かに祝福された。
一月、チェンマイ・ミェン宣教教会は、罪を犯して悔い改めない二人の会員を除名した。除名などの決断は教会の司令塔である牧師室で神の指示を仰いでなされる。この処分の結果、新しい求道者が来会、青年たちは再び伝道に燃え始めた。ジェムエン牧師の書斎は祈りの霊で満ちていた。E.M.バウンズ曰く「祈りは人を作り、祈りが説教者を作る。祈りが牧師を作るのだ」。(達朗)
「おばちゃん、ニックは何処?」大家さんの孫オーワーちゃんは毎日猫のニックを捜しに我が家に来る。彼女が来るや否や、大家さん宅から「オーワー、戻って来い!」と親の呼ぶ声。猫を抱くまで満足しないオーワーは帰らない。「ほうら、呼んでるよ。お父さんお母さんお爺ちゃんの言うこと聞く子はいい子だなあ。」と有澤家の全員で説得し帰らせる毎日。
オーワーの父親がバンコクへ帰ってから、今まで無かった仏像の首飾りが彼女の首にかけられていた。それからすぐのこと、「曾ばあちゃんがね、おばちゃんの家には行くなって。」「あら、どうして?」「おばちゃんのところは仏教じゃないからって。」「あら、そう?でオーワーはどうして毎日ここに来るの?」。黙ってしまったオーワーは五歳。「曾おばあちゃんの言うこと聞かないの?」沈黙の後、オーワーが口を開いた。「おばちゃんね、おばちゃんのうちは寒くないの?」時は一月。結構寒い。「もちろん、寒いわよ。オーワーは寒くない?」「あっちのうちはすごく寒いよ。でもおばちゃんのうちは暖かい。ちっとも寒くない。」(たまみ)
【祈りの課題】
1. 3月24〜26日、タイ国全ミェン族聖会に聖霊が注がれるように。主題は「キリストの命を生きる」。主講師はシアトル・ミェン教会牧師のヤオフ師(説教3回)。聖書講解講師は達朗師(4回、キリストと共に死に、蘇り、生き、仕える)です。
2. 神学校から停学処分(事実上退学に近い)を受け、母教会からも懲戒処分を受けることになった元インターン男子神学生を預かっています(ツェントン神学生とは別の人)。6月まで監督指導の任を神様の愛、恵み、義により、聖霊の導きに従い行うことができますように。
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