2008年6月号
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「巡回の合間にて」
カンボジア 一時帰国中 今村裕三、ひとみ
お祈りと尊い献金を心から感謝します。北海道での教会巡回では、桜と梅が同時に咲いて、もう一度花見を楽しめました。
お祈りしていただいた三月に行われた日本皮膚科学会総会でのポスター発表も守られました。関心と同時に珍しさも手伝って何人かの教授とコンタクトが与えられました。お祈り感謝します。これからの主の導きのためにお祈りください。
札幌では、合計三つのクリスチャン・クリニックでお世話になりました。二カ所では健康診断をしていただき、もう一カ所では、体調を壊したため、毎日お世話(点滴)になりました。本当に、クリスチャンのプロフェッショナルが多くいる札幌をたくましく思いました。また、三つのクリニックとも、とても多くの患者さんが来られていて、お昼ご飯を食べる暇もなく、午前から午後の診療をされているドクターの姿をみて、キリストの香りを放ちながら、地域医療・宣教に仕えておられることを主に感謝しました。それらの先生の医療行為だけでなく、祈りによって、その地域でキリストにある実が結んでいるのではないかと思いました。
今回、残念ながらお目にかかれなかった皆さま、五年後の再会を期待します。また、続けて、お祈りでのお交わりをよろしくお願いします。
この号が出ている頃は、一人で巡回をしていると思いますが、身体からのうめきを見落とすことがないように、主の前に静まって霊肉ともに健全な状態で皆さまとお会いしたいと願っています。(裕三)
私は五年に一度しか日本に帰ってきませんが、友人は「久しぶり」と言うことで集まって会ってくれます。また、友人がどこへ引っ越して行っても、私は日本全国追いかけて行って会うことが可能です。日本に住んでいた時は、忙しいこともあり、近くの友達とも会うことも間々なりませんでしたが、これは宣教師になった一つの恵みであるなと思います。
お祈りいただいていた、友人との旧交を温める時間が祝されていて感謝です。私は職場で、クリスチャンであると言ってはいましたが、そう熱心に伝道していたほうではありませんでした。しかし今回帰国し、クリスチャンでない友人たちに証する機会が与えられたり、ある方は教会へ行ってみたいと言ってくださったり、本当に嬉しいです。お祈りありがとうございます。
このニュースが皆様のお手元に届く頃には、私はニュージーランドのオークランドで英語の学びを始めている予定です。忍耐を持って、楽しく学ぶことができるように、またよい友が与えられるようにお祈りください。(ひとみ)
【祈りの課題】
1.6月は、九州、中国、東海地区の巡回をします。健康が支えられて、巡回できますように。(裕三師)ニュージーランドでの新しい環境(英語学校、ホームステイ)に早く適応し、良い学びの時を持つことができますように。英語を話せる良い友が与えられるように。(ひとみ師)
2.引き続きクラチェ教会の歩みのために。3人のリーダー(セイハー兄、ブンソン兄、コン兄)が聖書を読み、聖書を基準として、相応しい牧会と御言葉の説き明かしをすることができますように。
「見えてきた家庭環境」
カンボジア・ニャックルアン 西村信恵
「うちの御母さんは二十四時間家にいるから、いつ来ても大丈夫よ。」と言ったのは、高校一年生のソリヤです。ソリヤは韓国語クラスに参加してから、教会に集うようになりました。最近は双子の姉妹と妹も教会に集うようになり、彼女の家へ訪問を始めました。ところが、家に行くといつも歌番組をかけ、歌手の話題しかしない彼女のお母様に、どう会話を進めていっていいのか、ずっと家にいて、仕事はしないのか、いろいろ聞きたいことはあるものの、事情がよく分からずにいました。けれども、「私はお父さんとまた一緒に暮らしたい。」というソリヤの祈りの課題を聞き、また、何度目かの訪問の時に、お母様が写真を見せて下さり、「下の子が生まれて以来、訪ねては来ないのよ。」と少し話しをしてくださったことから、父親は今現在は別の奥さんを持ち、別の土地で暮らしていること、現在はその父親の仕送りで暮らしていること、ということが分かってきました。それで、お母さんは外へ出ず、家に一日いること(おそらく人目に会うのを避けるため)も分かりました。また、いつも教会に集っている青年達の中の二人も、同じような状況にあることが最近分かってきて、複雑な家庭環境に青年達がおかれていることを改めて思わされています。訪問する私に知恵が与えられて、ソリヤのお母様の友となり、いつも共にいてくださる神様を紹介していくことが出来ますように、また、青年達の事情をよく理解して、彼らに接していくことが出来ますように、彼らが神様によって歩みが変えられていく様にお祈りしていただければ幸いです。
今月は、カンボジアのお正月期間に四人の教会員の田舎訪問もできました。ニー姉妹の御宅では、家庭礼拝を持つことが出来、お父様が熱心に神様の言葉に耳を傾けてくださいました。このお父様の救いも教会で長い間お祈りしています。田舎での宿泊も楽しい時でしたが、お正月にはお寺に行き、家で御供えをする家庭環境の中に置かれている教会員たちのチャレンジも思わされました。また、四月の初旬には、日本のカンボジア集会から三人の方がニャックルアンを訪ねてくださり、よい交わりの時が持てたことも感謝でした。暑さの中、体調も守られております。皆様のお祈りを心から感謝いたします。
【祈りの課題】
1.6月1日に教会員のご両親を招いての特別礼拝が行われます。多くのご両親が来て下さり、福音を聞くことが出来ますように、また、教会へ足を向けるきっかけとなりますようにお祈りください。
2.OMFカンボジア宣教師の修養会が6月16〜20日に行われます。準備委員の一人として今準備を進めていますが、すべての準備において主が助けてくださり、よい修養会の時となりますようにどうぞお祈りください。
「日本に来て覚えた事」
日本 木下理恵子
ある土曜日、この付近の中華系の方三人と一緒に小さな集会をしました。一人は去年末に受洗した、日本人と結婚したA姉妹。一人は今ビザの申請中、日本人ご主人が失跡してしまい、一人で赤ちゃんを育てているB姉妹。もう一人はカンボジア系の華僑、数週間前にイエス様を受け入れたばかりの、でもまだはっきりと信仰を持ったと言い切れない感じのC姉妹。お互いまだ知り合ってほんの少ししか経っていません。
賛美が大好きで、賛美の時に心がとても静まるというC姉妹は「心に平安が欲しいの。どうしたら得られるのかしら?」その質問に答えるようにB姉妹が証しを始めました。「今ビザの申請で働いちゃいけないし、いつビザがもらえるかも知れない。とっても辛い。この間入管局の人が調査で家まで来た時、近くの公園にいたの。電話が掛かってきて、どこにいるかって聞くから、家にいるって答えた。そしたら直ぐ出てこいって。家の前から電話してた。慌てて帰ったら、どうして嘘つくのか。嘘つくから、あなたには直ぐにはビザはあげないって言われた。」みんな一斉に「どうしてそんな嘘つくの?」B姉妹。「自分でもずっと考えてた。クリスチャンで嘘つくのはいけないって。自分でも嫌。でもね、日本に来てからなの。日本に着いた時に、絶対正直に何でも話しちゃ駄目って言われた。利用されてバカ見るだけだから。日本に来て何を覚えたかって、嘘つくことを覚えたの。」B姉妹とは何度もこの嘘をつく事に関して話し合い、悔い改め、でも繰り返しという状態でした。日本に来て嘘をつくことを覚えたと言うのはその時初めて聞きました。そうだったのかとショックでした。A姉妹が静かに口を開きました。「あなたの状況は本当に大変だものね。でもやっぱり神様は一番いい様にして下さると思う。」A姉妹、今は落ち着いた結婚生活で何もないように見えますが、人に利用され、いろいろひどい事も言われ、たくさん辛い苦しい所を通った人です。信仰を持ったばかりのC姉妹「他の人ならともかく、入管局の人には絶対嘘ついちゃ駄目だよ。」他の二人が声を合わせて答えます。「入管局の人だけでなくて、誰にでも嘘はついちゃいけないの。」
自分が変わって、人によくするようになってから、周りの人も彼女によくしてくれるようになったというA姉妹の証しを聞いて、C姉妹が寂しそうに言います。「私、今まで誰も本当に私によくしてくれる人に会った事無い。」さっきまで嘘つくことを告白して涙を流していたB姉妹が直ぐに答え始めました。「夫が急にいなくなって、赤ちゃん抱えてここに来てから、この教会でたくさん助けてくれる、よくしてくれる人たちに出会った。でもね、それは神様なの。神様の所に帰ってきて、神様に出会って、神様がこんなにいい人たちを与えて下さったの。本当に私たちによくしてくれるって、神様だよ。あなただってその神様にお会いすればいいんだよ。」
中華系の人たちの定期的な集会を祈りながら、彼ら自身同じ中華系の人でも注意深く関わる人を選んでいる事も聞きましたし、感じていました。この三人と一緒に集会を持って、この三人がこんなに正直に分かち合え、励まし合い、祈り合える事を目の当たりにし、とても感謝です。皆様のお祈り、本当にどうもありがとうございます。
この集会の最後のお祈り、お互いのために祈るのはもちろんですが、皆話し合ってもいないのに締め括りは「この中国語の集会にもっともっとたくさんの中華系の人たちが来ますように。」主がこの祈りに答えて下さるのを期待しています。皆様のお祈り、心より感謝しつつ。
【祈りの課題】
1.台湾活水泉の同労者家強師が活水泉の奉仕を辞められました。実習に来ていた神学生ももう直ぐ来られなくなります。9月にはテラ師がオランダに巡回帰国します。呉師が支えられるように、必要な働き人が与えられる様に。
2.最近主を受け入れたばかりの、カンボジア系の姉妹のために。更に主を知り、自分が信仰を持っている事を確信していけるように。信仰が強められ、成長していくように。もう一人、信仰にお導きしつつある女性がいます。時間が整えられ、はっきりと福音が伝えられ、救われるように。
「ディアスポラ伝道の恵み」
日本 ディアスポラ伝道 横山好江
主にあって忠実に祈りの奉仕を続けて下さっている兄姉に心より感謝を申し上げます。市川から東久留米への引越、そして牧会伝道の働きへの移行も、多くの祈りに主が答えて下さり順調に進みました。私達の必要をすべて知り、人の思いを超えて満たすことのできる御方の御名を崇めます。
夫が主任牧師となった東京新生教会の目の前には、武蔵野の面影濃い林があり(教会堂の階上に住んでいます)、新緑からあっという間に緑が色濃く茂るのを見、最初はおぼつかない鳴き方をしていたウグイスが上手になっていくのを聞かせていただきました。教会の奉仕は多岐にわたり、夫は以前より忙しくなったと言っています。私は御言葉の奉仕が増え、感謝と喜びを覚えています。 三月まで主任牧師だった義父は担任教師となり、義母と共に四人で共同牧会となり、当人たちも教会員も徐々に慣れつつあります。引越後の片付けもだんだん終わりが見えてきました。教会の物、私達夫婦の物、私の実家から来た物(母亡き後の整理と実家売却のため)と、三軒分の片付けをしているようで、人生にはこういう時期もあるのかと感慨を覚えながら、今までの自分だったら考えられないくらいの忍耐と力が与えられているのも祈りのお蔭と感謝を捧げています。
二ヵ月前の宣教ニュース四月号にOMFのディアスポラ伝道のことを書かせていただきました。諸事情により母国に戻る必要があった宣教師が、そこに住む東アジア人にキリストを伝える働きをしたのが、この働きが始まった一つの要因でした。アメリカにあって日本人に伝道するアメリカ人宣教師、イギリスにあって中国人に奉仕するイギリス人宣教師、スイスでタイ人に伝道するスイス人宣教師、といった働きです。そこに、在英邦人伝道に召された私達夫婦が、日本からイギリスに遣わされました。その後中国人の働き人も加えられています。地球グローバル化の大きな波を主が用いて「母国を離れたからこそ主イエスに出会えた」という魂を続々と起していて下さいます。祖国ではなく異文化の環境で救いに導かれた者達の課題は、国籍を問わず共通しています。日本の教会で覚えられている帰国者の課題―どうやって帰国者を迎えたらいいのか分らない、どうしたら定着してもらえるか。帰国者からすれば、同じ日本人だけれど、それまでの経験が全く異質である、迎えてくれる日本の教会のクリスチャンとどのように接したらいいのか分らない。この二者の橋渡しの働きを、ディアスポラ伝道をする者は担っており、通訳のような役割をさせていただくことも多々あります。
ドイツの働き人からの報告です。「近くに住む、ある中国人姉妹は、中国からアメリカに渡った時、八一才で救われました。息子家族はイギリスに住み、そこでクリスチャンになりました。彼等がドイツに両親を尋ねに来ました。老姉妹は英語もドイツ語も充分ではありません。息子の助けを得て、ドイツの住まい近くの中国語の交わりに初めて導かれ、久し振りに霊の糧を得て大変喜んでいます。九十才の夫君は『聖書を読んでる暇はない』と頑なです。どうぞお祈り下さい。」人の思いを遙かに超えて働かれる救い主の御名を讃えます。ディアスポラ伝道の働きも覚えていただき、共に祈れる恵みを感謝します。
【祈りの課題】
1.8月25〜29日、OMF国際本部(シンガポール)にて、OMF全体では初のディアスポラ伝動コンファレンスが開かれます。好江師はその準備委員になっています。計4名で良き準備ができますように。
2.OMF宣教師が、イギリス・ドイツ・スイス・カナダ・アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド・マニラで日本人伝道に携わっています。主がそれぞれの奉仕を祝して下さり、良き結実が与えられますように。
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