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2008年3月号  page1  page2


「寮父母代行、ある一日」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ

昨日は大学で講義、今日は小中高生のスクールバス運転手  「セクハラでね」「豆乳作りのアルバイトに忙しく霊的ケアをしてくれなかった」「ご主人がタイ語ばかりで、ミェン語を話さなかった」。これはミェン生徒寮「ミラクル寮」の過去何代かの寮父母に辞めてもらった理由の一部。さて、現在の寮父母はというと、「奥さんの生徒に対する霊的ケアは良いのに、ご主人が自分の村の畑仕事に帰りたがっている」と言うわけでこの五月で辞任する。
 一方、求人に応募した人達は、「いい人だが、女の子を目で追ってばかりいる。」「宿題を見てあげることはできるが、ギターもスポーツもできない」「奥さんが短気で嫉妬深いようだ。」「牧師になったばかりだし」「理想的な人だが、神学校、あと三年あるし…」「車の運転ができない」と、同僚ネリー・タム宣教師の審査基準は厳しい。
 「神様、どうぞ、新年度(六月)になる前にふさわしい寮父母、ならびにヘルパーがあたえられますように」と祈る日々だ。(たまみ)
 六時起床。二〇分から四〇分まで寮生二十九人のデボーションが自主的に始まる。高校生の指導で小学生から中学生まで、まずタイ語の聖書朗読。次に同じ箇所をミェン語で朗読。今日の学校での勉強のため祈る。
 四〇分から七時まで各自が担当箇所を掃除する。食事係りが七時に食事をだす。山のお米を炊いたご飯の上に目玉焼き一個、ナムプラーをかけて、十分で食べる。十分で制服に着替え、洗濯物を干し、七時半にトラックに乗り込み、生徒代表が祈り、学校へ出発。高校、小学校、小中合同学校の三箇所へ送る。
 午後四時にトラックで学校に迎えに行く。寮に帰ると、井戸水で洗濯、パッションフルーツの収穫、掃除、サッカー、ギターの練習。夕食後、高校生指導による礼拝。教室で宿題。私は小学生と机を並べて、大学生のレポート採点をしていた。
 ジョージ・ミューラーの孤児院、エミー・カーマイケルのドノヴァー・フェローシップが現代のミェン族の中に実現することを夢見ようではないか。(達朗)

【祈りの課題】
1.チベット・カム族の青年数人が英語の聖書研究を通して心が開かれつつあります。「疑問が解けたら信じたい」と言っている青年が、同族の信者と出会い、必要な導きを与えられますように。
2.3月26日〜28日に開かれるミェン語聖書翻訳完成感謝奉献聖会のためにお祈りください。3人の説教者(有澤を含む)の奉仕を通して「御霊とみちから」が現われ、ミェン族が聖書を愛する民族、宣教する民族となるように。


「幻を見、戦略的に祈る」
日本 佐味湖幸

有澤達朗師と北タイ祈りの旅参加者一同 タマジャリク(サッチ)教会祈祷会  一月の北タイ祈りの旅のためにお祈りをありがとうございました。
 「皆さんは自分の人生にヴィジョン(幻)をもっていますか?」とオリエンテーションを導いてくださったダーロン宣教師はまず尋ねられました。「聖書にはどんなヴィジョンがあるでしょう?」そこで黙示録七章を開き、「あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、だれにも数えきれぬほどの大ぜいの群集が、白い衣を着、しゅろの枝を手に持って、御座と小羊との前に立っていた」を読んで、「これが私たちのヴィジョンです。この事が起こるために、私たちは今何をしなければならないでしょうか?メコン流域にいる多くの部族にはまだキリストの福音が伝えられていません。彼らに福音を届けるためには何をしなければならないでしょうか?」と、問われました。私たちは今回まさしく、「彼らに福音が届けられるために祈る」そのためにタイへ行きました。
有澤家のタイスキはおいしかった チェンマイ日本人教会  旅の途中、福音に門戸を閉ざしている国とタイとの国境の川を前に、この川を上り下りする船に福音を伝える人々が乗り、聖書や信仰書が運ばれる幻を見つつ祈りました。有澤師が仕えるミェン族サッチー教会に信仰が刷新された男性のクリスチャンが多く集まる幻を見つつ祈りました。北タイのある大学には、近隣の国々から留学生が来ています。日本語を学ぶ学科があり、教師を必要としているということです。使命を持ったクリスチャンの日本語教師を送ることは出来ないでしょうか?祈りました。チェンマイやバンコクには、多くの日本人が住んでいることを知り、彼らにどのように戦略的に福音を伝えることが出来るかを考えさせられ、祈りました。
タイ福音聖書教会(バンコク)  あなたは、この「あらゆる国民、部族、民族、国語」の人々がともに主を崇めるヴィジョンに向けて、何が出来るでしょうか?ともに考え祈りたいと思います。

【祈りの課題】
1.1月の北タイ祈りの旅の祝福を感謝。さらに、日本の教会が 世界宣教のために、主の霊に導かれ、戦略的に祈ることが出来るように。
2.3月14日から4月2日まで(一人は13日まで)、南フィリピン短期宣教プログラムのために、4人の青年の方々を引率して行きます。旅の安全と祝福のためにお祈りください。


「カンボジアと日本の間で」
カンボジア 一時帰国中  今村裕三、ひとみ

京都OMF祈祷会にて1  クリスマス前に「冬」というカンボジアには無い季節に日本に帰り、お風呂、鍋など、寒いからこそ楽しめることをじっくり味わっています。そして四年間、直接お会いできなかったクリスチャンの方々との、手紙やメールに書けなかった思いを分かちあう時間もじっくり味わっています。その中で、霊的な戦いはカンボジアも日本も変わらないと感じました。大変な中を通されたある方が、「クリスチャンは、困難があっても死んだら天国へ行けるという望みもあるけれど、それよりも、困難な時に聖書の言葉により励ましを受けることが出来る。それが素晴らしい。」と証ししてくださり、本当にその通りだと感じました。そして、このことを是非カンボジアの人に分かち合いたいと思いました。日本でカンボジア人の信仰の素晴らしさを、そしてカンボジアで日本人の信仰の素晴らしさを分かち合うことの出来るのは喜びだなと感じています。
 日本にいる間、クリスチャンでない友人ともできるだけたくさん会いたいと考えています。不思議なことに道端など、行く先々でばったり知人と出会う機会を与えられています。旧交をあたためつつ、神様のことをお伝えできるようにお祈り下さい。(ひとみ)
 いつもお祈り、献金を心から感謝します。一月中旬から教会巡回を始めました。訪ねる教会教会で、祈られてきたことを実感する日々です。日本への再適応ですが、集中しないと日本語がよく聞き取れない、言い表したい適切な日本語が出てこないといった案配でした。また、買い物をするときには多くの選択肢がありすぎるため選べないといったことも経験しました。我ながら、日本国籍を持った人であるのか疑問になりました。ある方によると、日本に慣れた頃に、宣教地に戻ることになることもあるそうです。天に国籍を置いた寄留者のごとく、カンボジアと日本のはざまを楽しみたいと思います。さらに、カンボジア語を使うこともあまりないので、なるべくカンボジア語をそばに置いた生活を心掛けたいです。
京都OMF祈祷会にて2  このような中でなんでも美味しい日本の食事で、順調に「デブ」テーションになりつつあります。
 クラチェ教会のその後の様子も知りたいのですが、郵便・通信事情があまり良くないので、祈りながら、主に期待する毎日です。宣教の主がカンボジアでも働かれていることに期待して。皆さんのお祈りに励まされつつ。(裕三)

【祈りの課題】
1.クラチェ教会のその後のためにお祈り下さい。リーダーたちが主の御言葉にとどまり、共に御言葉を学び、御言葉を伝えていけますように。結婚したセイハー兄・メッカラー姉の新婚生活と教会生活が祝福されますように。
2.3月は関東の教会を訪問しています。3月19日から21日に行われるキリスト者学生会(KGK)主催のメディカル・バイブル・キャンプの分科会を担当します。世界宣教に目が開かれる学生が起こされますように。又、諸教会で4年間のお互いの主の働きを分かち合うことができるように。又、新たに祈りの手を挙げて下さる方が起こされ、主の宣教のパートナーシップが広がっていきますように。


「祈りの一致そしてディアスポラ伝道」
日本 横山基生、好江

2月4日のOMF日本委員会 辞任される4名の最後の委員会  一月十日に二四時間連鎖祈祷で多くの皆さんと共に祈り、二〇〇八年の働きの良きスタートが持てたことを心から主に感謝いたします。二月号の「総主事室より」には、二五八名と書きましたが、約三百名の参加人数となりました。後から「私は何時に祈りました」という報告が沢山事務局に届いたからでした。その中には人数ばかりでなく、祈りに関わる恵みの証も書かれていました。それを読んでとても励まされました。多分実際は三百名以上なのかもしれません。
 昨年十月から「毎月十日十時」の祈りのキャンペーンをスタートしましたが、実際どれくらいの方々と祈りを共に出来ているのか全く想像がつきませんでした。しかし、今回の連鎖祈祷を通して、日本全国に祈りの友が与えられていること、共に主の宣教のために時を同じくして祈っているという実感が与えられました。OMF宣教ニュースと皆さんとの間に豊かな橋がつながった感じがします。今後も、宣教ニュースを読んで、又は宣教師の宣教報告を聞いて等の証を事務局に送っていただけると大変感謝です。(基生)
 OMF全体の方向性を決める二〇〇六年の国際会議で、五年間に九百人の働き人を祈り求めること、働き人の聖さと献身を心がけることと共に、働きの五つのフォーカスが決まりました。中国、仏教徒、イスラム教徒、アジアの宣教ムーブメントに仕える、そしてディアスポラ伝道です。五つのフォーカスを進めるために、それぞれ小委員会が設けられました。私はディアスポラ伝道の小委員会の一員として招かれ、十二月そして一月とシンガポール国際本部での小委員会会議に出席しました。
 異国に住む東アジア人が世界各地に散らばっています。何らかの理由で母国に帰国しなければならなかったOMF宣教師が、そこに住んでいる東アジア人にキリストの福音を伝えています。
 在外邦人伝道に関って挙げるならば、日本で長年奉仕し引退されたメテカフ師夫妻、ウィグ師、リース師、フリーゼン師、ミリガン師、ヘイマン師。日本の他の任地でも奉仕し帰国して宣教師としては引退されたマイケル&ヴァレリー・グリフィス師、フェニホフ師夫妻。現役宣教師としては、日本からフィリピンに移りマニラJCFの奉仕をされているジューン・グリフィス師。ニュージーランド総主事の任を負いながら当地での邦人伝道を積極的に担っているペイン師夫妻。オーストラリア、メルボルンのクリテル師夫妻。ドイツのナイツェル夫妻、スイスのハウリ師。子ども達のために英国に移られたヤング師夫妻。これでも全員ではありません。
 今ではディアスポラ東アジア人伝道のために働き人が新たに起こされています。私達夫婦はケンブリッジで在英邦人伝道を担っていましたが、英国ディアスポラ伝道チームの中でイギリス人でないのは私達だけでした。在英邦人のために、日本から遣わされた日本人宣教師という立場は、OMF全体として新しいものでした。今では在外中華系の方々のために、台湾人や中華系北米人が遣わされ用いられています。
 OMF全体でディアスポラ働き人は九十人近くになります。先に挙げられたように、働き人の立場は多様であり、それぞれの必要も一様ではありません。また、ほとんどの働き人は同労者が近くに居らず、働きの面や生活面で孤立感を覚えています。ディアスポラ伝道のために新宣教師も祈り求めています。今回の小委員会では、ディアスポラ伝道を積極的に進めていくために、OMF全体でどのような組織が相応しいのかを考えました。これをディアスポラ働き人に諮り、その意見を反映させながら、事を進めていこうとしています。主の御心に従って進むようお祈りいただけると幸いです。
 「寒い中、暑い国に行って大変ですね」と声をかけていただきますが、寒さで体がこわばり肌が荒れてきたところで、体がゆるみ湿度が高い場所で数日過ごせるのは、まるで温泉に入ったようなリラックスができて嬉しい経験でした。一月十九日シンガポールからの帰路便には、観光のシンガポール人と隣り合わせになり、円安のせいか、この冬は東京に休暇に行くシンガポール人が多いと知りました。お祈りを感謝しつつ。(好江)

【祈りの課題】
1.3月11日頃より、市川から東久留米市に引越が始まります。スムーズに怪我することなく引越作業ができるようにお祈り下さい。
2.3月16日(日)に東京新生教会の臨時総会が開かれ、私達が4月以降主任者となることが審議されます。教会の新しい歩みが祝されるようにお祈り下さい。

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