TOP PAGE OMF@宣教師.come 宣教ニュース 東アジア宣教ノート 宣教カレンダー OMFについて リンク e-mail



2008年3月号  page1  page2


「忘れられている中国?」
台湾 宣教地総主事 フィル・ニコルソン師

台湾の寺にて(写真と本文とは関係ありません)  台湾は人口二千三百万人を抱え、国民投票によって選ばれた総統が統治する自由民主主義の国です。それでも台湾は国連、WHO(世界保健機関)やその他の主要な国際機関に加盟していない国です。
 又、中国におけるめざましい教会成長や目を見張るような出来事は伝わってきても、同じような事は、台湾からは聞かれません。
 中国人教会の成長は喜ばしいことですし、中国という十億を越える民の収穫に関わり、分かち合うことは正しいことですが、同時に台湾を忘れてはなりません。台湾は宣教においてまだかなり未踏の地であり、クリスチャン人口はわずか二.五パーセント。中国は少なくともこの倍の五パーセントと言われています。
 中国と異なり、台湾はまだ大きな霊的覚醒を経験していません。過去十年の間に、台湾で主に仕える宣教師の数は三百人以上も減ってしまいました。これはザイールとブラジルを除いた他のどの国よりも多い数です。これは働きが完結したことによって、団体が戦略的に人数を減少させているわけではなく、在台宣教師の自然減少と、ほとんど全ての宣教団体が新たな宣教師候補者がこの国に注目するように、導くことができずにいるためです。
 では、なぜ教会や個人は台湾に注目し、祈り、働き人を送るべきなのでしょうか?
ある街角で1 少ないクリスチャン人口
 「オペレーション・ワールド」という本によれば、台湾の福音的なクリスチャン人口は二.五パーセントとのことです。しかし台湾現地での調査では、実際に定期的に教会に通う人口はさらにその半分であるとしています。それとは対照的に、様々な調査によると中国のクリスチャン人口は全体の五パーセントから十パーセントと言われています。
膨大な人数の未伝の台湾人
 もちろん、こうした統計は現状のごく一部分しか語っていません。統計はクリスチャン人口の分布や各人の霊的成熟度については触れていません。また台湾社会の未伝もしくはクリスチャン社会から切り離されているグループ層がここには現われてこないのです。
ある街角で2  さらに詳しく調べれば、今も中国にはまだ多大な宣教の必要があることは明らかですが、それは台湾においても同じなのです。
 台湾教会の人々の大部分は中流もしくは中流の上層に位置し、高学歴で充分に北京語を話せます。しかし台湾の人口のほぼ三分の二は労働者階級の人々です。この人々はあまり教育は受けておらず、外部思想に対して余り心を開かず、台湾語を使う方を好みます。
 台湾の労働者階級の内、クリスチャンはわずか約〇.五パーセントであり、多くの地域では〇.一パーセントです。彼らは言語、文化、社会・経済的に切り離された存在なのです。彼らは未伝の民であり、中国の未伝少数民族で最大の、ヅァン族とほぼ同数になります。
 台湾の労働者階級は台湾中流層と地理的に隣接した所に住んでいます。中流層では小さくとも徐々に成長している北京語教会があります。しかし、この地元の教会のリーダーの多くは、隣人である労働者層の人々にどうアプローチしたらよいか、全くわからないとはっきり言っています。台湾の多数派である未伝の労働者層に福音を伝えるための、大胆かつ創意ある方法が必要なのです。
ある街角で3 開かれた国
 台湾政府は台湾で福音を伝えたいと願う、訓練された宣教師を歓迎しています。宣教師は公に福音を語り、教え、教会を建て上げることができます。台湾に入るために一般的な職場で働くことも留学生になる必要もありません。フルタイムの宣教師としての賜物と召命を持つ人々にとってここは理想の地であり、中国本土ではまだ存在していない自由な働きの場を提供してくれるのです。
 支配者なる神の御前に、本当に「閉ざされている」国は存在しませんが、政治的・社会的現実が私たちのできることを制限する場合があります。しかし台湾ではそれがなく、神が福音のためにその門戸を開いておられます。その状態が続く間に、そのチャンスをつかまないのは悲劇でしょう。
暗闇の国
 中国本土から訪れる人々がよく言うことに、台湾の人々の霊的暗さとその心の頑なさがあります。台湾での働きは困難もしばしばで、結実もなかなか見られません。台湾には一人あたりのお寺の数が、他のどの国よりも多いと言われてきました。台湾は偶像礼拝と迷信が染みついている国です。そのため、台湾自体は福音に開かれていても、霊的には閉ざされているのです。
 だからこそ、ますます福音が伝えられなければならないのです。要塞を打ち砕き、人々の心を柔らかくすることができるのは福音そのものだからです。真理に触れ続け、神のしもべ達の忠実な証しを通して、人々は徐々にキリストへと導かれるのです。忠実な働き人達が進んで堅い地を耕し、種を蒔かなければ、収穫は決して与えられないのです。
ある街角で4 仏教の影響と広がり
 台湾の霊的な暗闇は海を越えて影響を及ぼしています。近年、台湾では仏教が再燃し、国内には仏教団体が溢れるように出現しました。最大の団体は何百万人もの信者を抱え、その力を用いて諸外国にも寺院や僧院を建てて、世界中に仏教を広めようとしています。台湾の仏教教職者らと布教者らは、多くのアジア・欧米諸国で信者を増やしています。
 クリスチャンが中国を視野に入れて伝道できる国
 最後に台湾自体が福音を必要としていますが、台湾が福音に勝ち取られることは、中国本土の教会にも影響を与えます。何千人もの台湾人ビジネスマンが中国で働いているからです。台湾人クリスチャン達は福音を伝え、リーダー訓練をし、キリスト教書籍を発行するなど、既に中国で活発に活動しています。共通の言葉と文化を背景に、台湾人は中国教会の成長と成熟を助けることに最も適した存在です。成長を続ける健康的な台湾の教会は、将来の中国の霊的状態に大きなインパクトを与える可能性があります。
 神はその恵みの内に、小さく、とるに足らず、見過ごされやすい者たちをよく用いられます。世界が中国本土の力とその規模に注目する時も、中国のより小さな隣人であり姉妹である国、台湾を忘れないで下さい。
 ドアは大きく開いているのです。神がそのドアを通るようにあなたを促しておられるならば、OMF事務局にご連絡下さい。


「私の食物」
カンボジア・ニャックルアン  西村信恵

元気にしています  新しい年に入ってニャックルアンの宣教師同士で、去年の働きの振り返り、新しい年の計画、ビジョン、これからのことについての話し合いの時が持たれました。その時に、教会開拓チーム全体のリーダーであるティム宣教師が聖書から語ってくださいました。時に私達は、自分でこれがいい、と思ったミニストリーを始め、これが人から見てもとても良く、必要だと思えるものだけれども、なぜだかとても疲れてしまい、自分はそれでもやらなきゃと思い、無理やり自分を動かしていく。なんとかしなくては、と状況を変えようとする。でも実はそれは神様がやりなさいといったことではなかったということがある、と自分の経験を通して語られました。イエス様はどんなに忙しかった日でも一人静かな所にいかれ神様と時を持たれ、「父の御心を行うことがわたしの食物です。」と言われた。食物とは私達に力を与えてくれるもの、ミニストリーは、そうでなければならない。神様から与えられたミニストリーならば、困難があっても心は平安があり、力が主から与えられ、与えられたビジョンを見て、そしてそのビジョンを人に示して歩んでいける、と語られました。神様に「聞く」という大切なことをもう一度思わされました。私達一人ひとりが抱いているニャックルアン教会に対するビジョンももう一度神様の前に問い、聞く時を持ちました。その何日か後、教会のリーダーたちの話し合いの時も、一人ひとりが神様の前に「聞く」時を持ち、何人か御言葉が与えられたり、ビジョンが与えられたりしました。それらはそれぞれにつながっており、神様がこの教会を愛し、育てようとしておられることが分かり、今年の歩みに期待を膨らませて祈る時となりました。
 今年の私達それぞれの歩みがいつも主に聞き、「主の御心を行うことが私の食物」となるように私達一人ひとりの神様との親しい交わりのためにぜひお祈りください。感謝して。

【祈りの課題】
1.現在ある2つのスモールグループに集っている新しい方々が教会につながって主を知ることが出来ますようにお祈りください。
2.クメール語での説教や青年会での学び、訪問時の会話、まだまだクメール語不足を感じます。言語の上達のため、学びのためにお祈りください。


「育ててくださる主」
日本 木下理恵子

 今年は雪が多い、寒さの厳しい冬となりました。皆様お元気でお過ごしでしょうか。台湾から帰国し二度目の冬でしたが、去年の暖冬と違い堪えました。すっかり台湾の気候に慣れた私の体はこの寒さについて行けず、固まったように動くのを拒否し、やる気を失っていました。お日様が出てきて、少し暖かくなって、やっと私の体も凍っていたのが解け始めたような、生き返る様な気がしています。こんな寒さの中でも何でもないようにちゃんと生活しておられる皆様はすごいなあと、しみじみ日本人のすごさを思っています。
 そんな自分の弱さに直面しながらも、「育てて下さるのは主」との恵みを神様は見せて下さいました。
 十月に洗礼を受けた中国人姉妹は直ぐに十分の一献金を始めました。家計の大変な中、もっと献金したいからと二つ掛けていた保険を一つにする決心をしました。その後自分の年金の相談に行った所、係りの方がとても彼女に感心し、ご主人がご自分で聞きに行った時とは違い、ご主人の年金も以前言われた以上に貰えることになりました。しかも係りの方が姉妹にどうしてこんなに明るく、賢く、文句を言わずに生きられるのかとの質問に、自分がクリスチャンになり変えられた証しもする事ができたそうです。職場でも主の特別な守りと助けに「神様だ」と証しでき、同僚から「祈ってくれ」とも言われたそうです。
 十二月に洗礼を受けた中国人姉妹は洗礼後「神様がいて、もう何も心配しなくて良いと、とても楽になった。」と証ししています。なぜか受洗前より日本語のメッセージがよく聞き取れるようにもなったそうです。また中国にいる妹さんが大変な中を通っておられましたが、姉妹の勧めで妹さんもお母様もキリスト教の集会に行くようになり、妹さんも随分変わられてきたそうです。電話で話しても「神様感謝。」と言う言葉が良く妹さんから聞かれる様になったとか。「小さくてもいいから、中国語で聖書のお話しが聞けて賛美する礼拝ができる様になるといいね。他の中国人たちも来られるような。」とも言い始めました。聖書をもっと知りたい、人々に伝えたいという思いも出てきています。育てていて下さる主に感謝です。そして皆様の背後の御祈り、本当にどうもありがとうございます。

【祈りの課題】
1.去年受洗した二人の中国人姉妹の成長を感謝。今までの受洗者を主が更に育てて下さるように。又この方々を通して、家族や同僚、友人に伝道がなされていくように。
2.具体的に定期的な中国語の集会が計画され、開始されるように。中華系の方々が来て下さる様に。救われる人が起こされるように。


「シンガポール便り(7)」
シンガポール 菅家庄一郎、容子

 DTCの牧会グループで安息日についての学びをし教えられました。私達のグループにはシンガポール人、インドネシア人、フィリピン人、日本人がいます。まず、安息日を守ることは「殺してはならない」という命令と同じように十戒に記された命令であること。(つまり違反者は石うちの刑にあったかもしれない。)次に、疲れることのない神が六日間で世界を創造され七日目に休まれたのは、人に労働と休息のパターンを示すためであったこと。そして、休むことの許されない奴隷であったイスラエル人が、エジプトから救い出されたことを覚え感謝する日であること。(出エジプト記二〇・八〜一一、申命記五・一五)同じ教えを学んでも反応はいろいろです。「六日間働くようにと命じられているのに、働かないで、ボーとしている人が私達の国では多い。」という人もあれば、日本人のように、「仕事の手をとめて一日全く休むということは不可能に近い。」と感じる人もいます。また、「教会の活動が忙しすぎて、家族で集まる時間がとれない。」という人もあります。安息日は単なる休みではなく、神の偉大な創造、救い、守りを思い感謝し、夫婦・家族の絆を再確認し、喜びと祝福を分かちあう時です。安息日を正しく回復することが「生き生きとした宣教師生活(クリスチャン生活)」を続ける秘訣ではないか、と改めて思わされました。(庄一郎)
 総主事研修の一環として、OMF本部で働くリーダーたちから、経済、人事、宣教それぞれの分野について研修を受けています。今日は、経済担当のリチャード師でした。OMFは、フェイスミッション(経済的な必要はただ神に頼り、献金のアピールをしない)です。しかし、一九九七年に導入された新しい経済方針は、そこからずれてきているのではないか、という批判を耳にします。その質問に対する回答が明瞭でした。
 もともとハドソン・テーラーは、すべての必要について、ただ神を仰ぎ、その原則を実践する方法として、与えられた献金を分かち合うプール制がとられてきました。しかし、その方針には、幾つかの弱点がありました。それぞれ、違う背景から来て、必要も生活の仕方も違うメンバーの多様性に応えられない、というのがその一つです。新しく導入された方針は、ミッションの信念は変えずに、方法をより多様な状況、必要に応えるよう改正されています。例えば、イギリスでは、宣教師が送り出される基準は、定められた人数の忠実な祈りのサポーターが与えられること、としています。一方アメリカは、OMF一般献金は非常に少なく、直接宣教師個人への指定献金が主です。それで、サポート額が百%に満ちないと、宣教師として送り出されません。つまり、それぞれ送り出す国の状況にあった、信仰の決断に基づくやり方を認めていく、それが一九九七年以降のOMFの経済システムです。日本の教会そしてOMF日本委員会から派遣される私達の信仰の表れとしての経済のあり方は、どのようなものであるのか、考えさせられました。(容子)

【祈りの課題】
1.庄一郎師は、2月5日〜12日までカンボジアを訪問し、宣教師、カンボジア人たちと良い交わりが与えられました。続いて、主が大学生伝道チームを強め、クリスチャン卒業生・大学生を霊的に成長させてくださいますように。
2.菅家師一家は、3月20日にシンガポールから日本に帰国します。引越し、日本の学校への手続き、横山師からの総主事の仕事の引継ぎ、教会訪問と忙しくなります。仕事と休みのバランスをとりながら、日本での生活に慣れていくことができますように。

2008年3月号  page1  page2


TOP PAGEOMF@宣教師.come宣教ニュース東アジア宣教ノート
宣教祈祷カレンダーOMFについてリンクe-mail

Get Microsoft Internet Explorer   HFJカウンタサービス   Go,HyperForJesus!



OMFインターナショナル日本委員会■〒272-0035 千葉県市川市新田1-16-14
TEL:047-324-3286 FAX:047-324-3213 郵便振替:00100-0-615052

© 1999-2008 OMF International JAPAN. All rights reserved. designed by HFJ.