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2015年10月号  page1  page2


「賛美の中で」
タ イ  坂本朋子

クワイアーチームと共に家庭訪問  いつも皆様のお祈りに感謝いたします。八月は様々なイベント、そして事件があった月でした。まずアメリカからクワイヤーチームがやってきて、ドイロー地区とチェンマイ市でエイズケアの支援を受けている家族を訪問しました。訪問した先々では英語だけでなく、練習したタイ語の賛美も披露してくれました。賛美の中で聖霊が働き、何人かの人々は、涙を流しながら美しい歌声に耳を傾けていました。そしてそれぞれの家族のために心を込めて祈りました。

 その週の土曜日は、ドイロー、チェンマイ、チェンダオのエイズケア三か所合同のユース・デイキャンプがありました。たった一日だけのプログラムでしたが、今回講師として招いたYFC(ユースフォークライスト)のチームが良く用意されたプログラムの中で、「恋愛・結婚」をメインテーマに御言葉をしっかり語ってくれました。ここでも神様が働いて下さったのを感じました。

ユースデイキャンプの参加者と  その他にも青少年に対するエイズセミナーや、ボランティアのミーティング等イベントが多かったのですが、八月は他の宣教師がそれぞれの事情で皆不在のため、宣教師代表として一人ですべてのイベントに参加し、タイ人のスタッフ達とやり取りし、不在の宣教師たちに報告するために状況を把握してレポートを書きました。またタイ語の学びも「タイ語で新聞を読む」モジュールに取り組んでおり、大変難しくて頭を抱えています。 そのような中で疲れが溜まっていた所に何か食事に当たったようで、軽い胃腸炎を起こして二晩ほど入院する羽目になりました。しかしそのようにして強制的にしばらく休んだおかげで、今は心も体もリフレッシュされた気分です。また他の宣教師がいないことで、かえってタイ人のスタッフやボランティアと話す機会が増え、彼らとより親しくなれました。特に以前から祈って頂いているボランティアのロッチャナー姉と個人的な話をする機会も与えられました。 しかし一方で悲しいニュースもありました。バンコクで爆破事件が発生し、多くの人々が負傷し二十名もの方が亡くなったことです。軍部による暫定政権でしばらくの間平穏な状態が続いていた所にこのような事件が起き、タイの人々の心の奥には悲しみと不安があります。このような状況の中で、一人でも多くのタイ人が平和の君であるイエス様に出会うことができますようにお祈りください。

【祈りの課題】
1.10月7日から13日まで、所属教団の宣教大会に出席するために日本に帰国します(宣教大会は11日です。)教団から派遣されている4組の宣教師が一同に集い、それぞれの働きについて報告します。参加する一人一人に主が宣教への情熱を与えてくださいますように。
2.10月29日にエイズケア全6カ所のリーダーが集まる年次総会があります。良き報告と交わりの時、またお互いのために祈り励ます時となりますようにお祈りください。


「『ヨーロッパ・キリスト者の集い』@プラハ」
日 本 ディアスポラ伝道 横山好江

全体講演 OMF宣教師で集まりました。  「第三十二回ヨーロッパ・キリスト者の集い」はチェコのプラハで行なわれました。東欧で開催されるのは初めてです。開催担当はプラハ・コビリシ教会日本語礼拝。コビリシ教会は韓国語教会で、その日本語部を韓国人の孫(そん)信一先生が導いておられます。数人のメンバーの群れですが、三年前に孫先生が開催地を積極的に引き受けられ、その信仰に心打たれました。三十二回も続いている「集い」ですが、毎回二百人前後の参加者がありますので、教会員が二十人前後いれば企画・運営できると考えるのが一般的です。実際の開催・運営も数人の方々が献身的に奉仕して下さり(各地からのヘルパーを得つつ)、本当に頭が下がりました。

 今年はボヘミア(現チェコ)の改革者ヤン・フス殉教六百周年の年。フスの言葉である「すべての人に真実を」をテーマに掲げた集いとなり、ヨーロッパ在住の教師達が講師として、このテーマに沿って御言葉を取り次いで下さいました。このような特別な年に、日本人クリスチャンをプラハに迎えたいという孫先生の熱い思いが伝わって来ました。マルチン・ルターによる宗教改革の約百年前、ラテン語が公用語であったところに、フスはチェコ語に聖書を翻訳し、プラハ大学の学長という要職にあって、チェコ語で説教し、そのことが異端と見なされ、火刑に処せられたのでした。「御言葉こそが」と、同胞に伝わる言語で聖書を伝え、命をかけて御言葉を宣べ伝えた、その生き方に感銘を受け、献身を新たにしました。

フスが説教したベツレヘム礼拝堂 フス像の前で横山基生&好江  本大会の前に一日持たれるプレ大会は、青年を対象にするプログラムになることもありますが、今回のテーマは「イエスの心で互いに愛しあう教会」と、主に喜ばれる教会形成を皆で考える時となりました。本大会は参加者約二百三十名。年ごとに体も心も成長する子ども達を見ながら、主にある成長が与えられたいと願ったことでした。お祈りを感謝しつつ。

【祈りの課題】
1.グローバル・リターニーズ・カンファレンス(全国帰国者大会、9月20~23日)で始まった主の御業が、日本全国各地で進められますように。
2.ここ数カ月の間に教会紹介をした帰国者一人一人が、主の体につながり、信仰の友を与えられ、日本でも主イエスと共に歩めますように。


「愛がなければ」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ

質素な結婚式  今年四月にバンコクでビザの更新手続きをした。私たちのパスポートは間もなく期限が切れる。パスポートを新しくすると、ビザを新パスポートへ移行しなければならない。タイで取得したビザをオーストラリアのタイ大使館で新パスポートに移行することはできないとわかり、八月急にタイへ戻った。

 事前に申請当日発給願いをしておいたので、バンコクに着いたその日の午前中に二時間程度でパスポートは出来上がった。また、その日のうちに無事にタイのビザの移行手続きも完了。あとはバンコクにあるオーストラリア大使館委託のビザ申請センターで、同様に学生ビザの移行手続きをするのみ、となった。

 それからさかのぼること二週間前。我が家の隣家、未亡人のムワンツォウ婦人伝道師から、トイレで三度転倒し左ひざの皿を骨折してしまった、との連絡が入る。パスポートの件でバンコクに行く旨を伝えて、その日はそれで電話での会話は終了。一週間後、様子をうかがうために主人がわれらのミェン孫娘、ジューンに電話を入れた。

 二人の会話の途中で母親のムワンツォウが電話を娘からとって曰く、「私の身の回りの世話で、娘にかなり負担がかかっています。学業にも影響が出てきて見ていられません。それと私の再婚予定者がバンコクから入院先に飛んで来たせいで、内密だった交際がもうみんなに知れわたってしまいました。すみませんが今度の日曜日、シンプルに結婚式を挙げることはできないでしょうか?司式をお願いします。日曜日は五教会合同礼拝にしてもらい、礼拝後、引き続き結婚式を執り行ってください。もうこれは神様のタイミングとしか思えません」という切羽詰まった話だった。

 土曜日にバンコクからチェンライ県のメーチャン町へ。日曜日に礼拝出席後、ムワンツォウ師とツァンクワン兄の結婚式が執り行われた。彼らを知っている人たちは誰もが「彼女の骨折がなければ、二人ともいつ結婚するか決められなかった。まさに神様が導かれた。神様は本当にユニークなことをされる」と異口同音に神様の業をほめたたえた。

 心配していた孫娘ジューンはしっかりと母親の再婚を受け止めた。「『おじさん』、と呼んでいいと言われたけれど、やっぱり『おとうさん』と呼ぶことにする」と主人に言っていた。ヤオヂャム爺ちゃんは焦らず時間をかけて行きなさい、とアドバイスしていた。(たまみ)

 論文完成のために長きにわたってお祈りくださっていることを感謝します。今回は少し違う方向でお祈りいただきたいと思い、以下のことを記します。

 故・島田福安師(元北海道聖書学院長)が書いておられたのを思い出します。「かつて本学院への入学願書に、研究発表論文の数々を並べて記入し、面接に来た人がいました。教師会はこの人を不合格にしました。誇りが鼻につくのではなく、十字架につくように願ってのことでした。」

 突然のバンコク行きの少し前、バンドゥーラ教会のニール主任牧師とぶつかりました。八月号でお願いしていた祈りの課題を覚えておられる方も多いことでしょう。「優しく、礼儀正しく、謙遜に、霊的に、かつ現実的に」こちらの教会の人々と接することができるように祈りが必要でした。でもこの点で失敗しました。 衝突した後、ニール師から「誇り」は処理されているか心を調べてみるように忠告を受け、告白の祈りをしました。実はこのような関係のためにこそ、オーストラリアに導かれたのだと認めて、心から感謝しました。先輩宣教師が皆引退して以来、ミェン族の同僚の中で私に忠告をしてくれる人は一人か二人、という危険な状態になっていましたので。

 論文は純粋に学術的でなくてはならず、この方面でのお祈りを長くしていただき感謝しております。でももっと大切なことのためにもお祈りをお願いしたいのです。「知識は人を高ぶらせ、愛は人の徳を建てます。」「人がもし、何かを知っていると思ったら、その人はまだ知らなければならないほどのことも知ってはいないのです。」「このキリストのうちに、知恵と知識との宝がすべて隠されているのです。」「愛がなければ、(学位も)何の役にも立ちません。」論文執筆を通してこれらの御言葉が、私の血となり肉となるようにお祈りしてください。(達朗)

【祈りの課題】
1.精密さとスピード。正反対のふたつのことが、主の御霊によって奇跡的に与えられ、論文が完成しますように。
2.ムワンツォウ師は伝道・牧会を続け、ツァンクワン兄は経済的に支えます。この二人がミェン族の間でプリスキラとアクラのような夫婦となり、主に用いられるように祈ってください。


「主の恵みと誠実を思う月」
シンガポール 佐味湖幸

訪星した弟家族とブラッドリー師夫妻と  八月は色々と感謝な月でした。オリエンテーションコースが七日に終わり、 我らがニューホライゾンズのブラジル人宣教師たちは、オリエンテーションコース終了後の週末を、私とまたこちらの教会の方々と共に、この国の独立五〇周年祝賀記念会を 楽しみました。

 彼らがカンボジアへ発ったその日は、OMFシンガポール委員会のCIM・OMF一五〇周年、シンガポール委員会五〇周年の記念会がありました。賛美による礼拝の後、シンガポールから派遣された宣教師やJ・ハドソン・テーラー IV (創設者の五代目)の証、シンガポール委員会の歩みに関する証など、神様のなされた業と恵みを思い返し、感謝する時がもたれ、その後フン総裁がOMFのこれからの歩みについて話されました。その後、 OMFにはちょっと似つかわしくない(?)豪華な夕食の祝賀会(多分五百人以上参列)がもたれましたが、これはそのために特別指定の献金があったので持つことができたとのこと。シンガポール人クリスチャンの気前のいい捧げぶりには時々びっくりさせられます。

日系ブラジル人宣教師ユウキ&カルラ師夫妻とルシア師  この気前の良さの恵みは、私個人にも与えられました。使い始めて五年経ったノートパソコンの動きが鈍くなり、もうそろそろ寿命だとしばらく前から感じていましたが、なかなか大きな買い物をする勇気と平安がなく、祈っていました。するとこちらの教会のあるご夫妻から、多額の小切手を頂き、びっくりしてコンピューターの必要のために祈っていたと告げると、「じゃ、これが神様からの祈りの答えね」と言われました。実はこの夫妻もさらに多額の献金をある方から頂き、その献金をこの教会派遣、また礼拝に出席している宣教師たち(私も合わせて三組の夫婦、三人の独身者)に分けようと導かれたそうです。 スマートフォンの必要も祈っていたのですが、ある人が大学生の姪が新しい物を買って、古いスマートフォン(と言っても、私的には結構いい物)が必要なくなったので、それを私に下さいました。日本でもそうでしょうが、こちらのコミュニケーションは携帯のチャットでされることが多く、化石のような古い携帯を使っていた私には、いつも情報が届かないという問題がありました。シンガポールではこのようなガラケーの古い携帯がもうすぐ使えなくなることになり、これも仕方がない必需品かと祈っていたところです。

 今月後半には、二番目の弟家族が休暇でシンガポールを訪ねてくれて、楽しい数日を共にしました。これも今月経験した神様の素晴らしい恵みでした。大変なことも色々ありますが、このように必要な時に励ましと恵みを与えてくださる神さまに感謝します。

【祈りの課題】
1.10月4日に9月からの4週間にわたる出張からシンガポールに戻ります。13日から15日まで国際センターで行われる、ある訓練会に参加する予定です。良い学びと訓練の時となりますように。
2.10月29日から今年最後の新人宣教師のためのオリエンテーションコースがもたれます。佐味師は今回も「宣教地における独身者の課題」について話すことになっています。聴く人たちの助けとなれますように。

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