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2015年3月号  page1  page2


「マンツーマン」
タ イ  坂本朋子

フェローシップハウス「オープンハウス」の一こま  サワディージャオ!チェンマイは朝晩まだ涼しいですが、昼間は段々と気温が上がってきています。皆様のお祈りに支えられて私は元気に過ごしています。

 昨年末は生活環境を整え、新しい生活とチームに慣れるのに精一杯でしたが、年が明けてからは、少しずつやりたいと思っていたことを主の導きに従って始めています。まずはフェローシップハウスの場所を知ってもらうため、オープンハウスをしました。肝心の学生はそれほど多くなかったですが、エイズケアチームとボランティアの人たちなどを含めて、二十名くらいの参加者がありました。食事と歓談を楽しみ、御言葉を共に分かち合いました。

 また第一・第二土曜日は、エイズケアの働きを行っているドイロー地区でキッズクラブがあり、そこで高校生以上の学生に英語を教え始めました。彼らの英語力向上のためもありますが、私としては学生たちと親しくなるためにこのことを始めました。

ドイロー地区のキッズクラブ  そして今一緒に住んでいるミウさんと、年が明けたら毎週聖書の学びをする約束をしていました。しかし期待とは裏腹に、二週連続彼女の事情でキャンセルとなりました。それに加えて口をほとんど開かず、すぐに自分の部屋にこもってしまう彼女を前に、いったい私はどうすればいいのか少々苛立ちを感じていました。そんな時に詩編三七・五の御言葉「あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる」を思い出しました。私はまだ自分の知恵と力で何とかして彼女の心の扉を開けようとしていたことに気づかされ、「そうです主よ、あなたに任せます。あなたが事を成してください!」と祈りました。

 ミウさんが帰宅した夜、「ところでいつ聖書を一緒に読もうか?」と尋ねると「今から読みましょう」の一言。ミウさんは何代にも渡るクリスチャンの家庭に育ったと聞いていたので、普段聖書を全く読まない彼女でもヨナの話くらいはまさか知っているだろうと思い、「ヨナの話知っているよね?」と聞いたら「いいえ」の一言・・・。北タイには、いわゆる形式だけのクリスチャンも多いと聞いてはいたけれど、この現状にショックを受けました。ヨナ書の一章を読み終えて、「じゃ続きは来週」と言うと、「週に二回聖書を読んだらどうでしょうか」との提案。どうして二回?と聞いたら、「一緒に聖書を読むとピー(年上を呼ぶ総称)と話をすることができるから」とのこと。動機はどうであれ、彼女が心を開いてくれたことが嬉しかったです。

 マンツーマンの生活も来月から少し状況が変わります。もう一人フェローシップハウスに住人が増えるからです。三人の共同生活、神様が私たちの間に立って導いてくださるようにお祈りください。

【祈りの課題】
1.先月(2月)からフェローシップハウスに住むことになったプーさんのために。ミウさんと坂本師の三人の共同生活と交わりが祝されるようにお祈りください。
2.引き続きタイ語の学びのために。へり下った心で、新しいことを学び続けることができますように。


「帰国者クリスチャンを理解するために」
日 本 ディアスポラ伝道 横山好江

2015.1.27東京フリーメソジスト教会伝道者研修会  東京フリーメソジスト教会伝道者研修会に招いていただき、帰国者を迎える際の留意点について語らせていただきました。この研修会は年一回持たれているそうで、帰国者の課題を覚えて私達に声をかけていただき、大変嬉しく光栄に感じました。

 私達夫婦が在外邦人伝道に導かれた証しをまずお分かちしました。「この働きをしよう」と最初から自分達で決めていたのではなく、主が重荷を与えられ、主が一歩一歩道を開いて下さったことを改めて覚え、御名を崇めました。

 人が異文化で生活する際に通る四つの段階。一.何でも新しくワクワクするハネムーン期。二.違いに驚き、戸惑い、逃避したくなる時期。三.それがさらに進み、自国と違う文化習慣に怒りを覚え、批判や攻撃をしてしまう時期。自ら感じる満足度はこの時期が最低になる。四.違いを理解し受け入れつつ、適応が進む時期。違いに対する許容力や違いに対する理解力が進み、対応する創造力が生まれ、満足度は高まっていく。この四段階を通って、異文化での生活に適応していきますが、人によって数カ月から一年以上かかると言われています。そして、帰国するとまた、この四段階を通ることになります。「逆カルチャーショック」とよばれるプロセスです。

 帰国者を迎える際、その人が逆カルチャーショックのどの段階にあるか観察し、日本の生活そのものに怒りや攻撃の気持ちがあるかもしれないと知ると、対応が変わってくるのではないでしょうか。質疑応答の際に、「そんなに大変だとは全く知らなかった」という感想を伺うことができました。

 次に、私が書いた小冊子「帰国者クリスチャンを理解するために」から語らせていただきました。準備のため改めて読み返し、帰国者を迎える際のおもな留意点がよく書かれていると思いました(自分で言うのも変ですが)。「読みやすく内容もスッと心に入る」とのご意見もいただいています。OMF日本委員会のサイトから電子書籍として読めますし、ダウンロードもできます。どうぞご活用ください。

【祈りの課題】
1.3月16~20日、ディアスポラ伝道部リーダー会議が英国で行なわれます。御心に沿って準備が進められますように。
2.OMF組織改編の下、1月12日よりケンプ師は部長の立場を降り、その任務の大きな部分がウッド師(ヨーロッパとアフリカに関して)と、ソーテバーグ師(北米に関して)に移行しました。部全体でさらに慣れていきますように。


「北と南」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ

北と南と日本の料理合戦  現在、我が家は中国人の娘二人と、四人家族で生活している。二人ともクリスチャンではない。ひとりは主人と同じ研究所で同期、共に今年末に論文を提出するべく励んでいる。もうひとりは二年前に生化学の博士号を取得し、メルボルンで就活中。二人の出身地は、北は北京、南は香港。北京語(標準語)話者を北ちゃんと、広東語に加え標準語も話す人は南ちゃんと呼ぶことにする。

 二人は日本のマンガ、ドラマ、現代小説、○○円ショップが大好きな大の日本びいき。そして日本食も。それで我が家の食事は、私が昼食を作れば彼女たちが夕食を、彼女たちが昼食を作れば私が夕食を、という分担になった。彼女たちは美味しい中国家庭料理を紹介したい!とはりきって、食べてもらいたい料理の献立表を冷蔵庫の扉に張り出した。

 ココでまず、二人の娘たちの意見が分かれる。「これは何?私知らない。」「えっ、知らないの?有名よ。」「こんな料理があるんだ?」「家のほうではみんな食べているのに」と。「これは私の家のほうでは甘いものです。塩味など考えられない」と南ちゃんが言えば「甘いのなど食べたことがない。これは塩味が本物よ!」と北ちゃんの応酬。料理している段階で、食卓で、私たちの目の前で、二人の間に火花が散る。分かったことは、南は米文化であるのに対し、北は小麦文化だということ。北ちゃんは小麦で作った麺が大好き。彼女にとってそれは主食。ジャガイモもその域に入る。ところが南ちゃんにとってジャガイモは副菜。ジャガイモ料理を作っても必ずご飯を一緒に食べる。もう一つ、ミェン族の食文化は中国南部の影響を強く受けていることも分かった。ミェン族のおじさんが「麺はおやつだ。ご飯を食べなきゃ食事じゃない」と言っていたのを思い出す。

 お互いに「変なの!」と言いつつ仲良しの二人。この二人が神様の時に、イエス様を信じるものになりますようにと祈っている。(たまみ)

バトルの献立表  「ご主人が論文執筆をしている間、たまみさんは何をしているのですか?」とのご質問に、昨年十二月号で「何でも屋です」と部分的な答えを家内が書きました。二人の娘たちのお世話と、南ちゃんとの聖書の時間に加え、他にもあります。

 一般に言語学での博士論文は、ある言語の一つ文法事項(例えば英語の冠詞とか、へブル語の談話構造など)について深く追求したり、ある理論が本当かどうか検証したりという内容で、三百ページくらいのものを書きます。章立ても五~十章で、表紙の次のページには「博士号取得のため要求される必要事項の一部分としての論文」と書き、提出するのが通例です。つまり授業に出席したり、レポートを提出したり、学期末試験を受けたりする勉強の集大成としての論文なのです。

 ところが、ここ言語多様性研究所では、そういうものが一切なく、「博士号取得のため要求される必要事項の全てとしての論文」と表記します。昨年十二月号で「二十三章に増えそう」とご報告しましたが、今は二十六章になりました。これ以上増やしません。第一章(序論)、第二章(背景と過去の研究)、第二十五章(結論)、第二十六章(資料)を除き、二十二章を費やしミェン語の文法事項の全てを論じています。三〇パーセントしかできていない章から、九〇パーセントできている章までと様々ですが、一月で三百ページを超えました。十一月に出来上がりを提出するときには六~七百ページになるかも。とは言っても英語での議論が六割、他四割はミェン語の例文となっています。このような目標言語の生の実例に基づく議論を展開することがこの研究所の特色で、結果として英語の分からないミェン族の人々に読んでもらえる論文になりそう。それが私の本当の願いです。

 実例提示のため録音を聞き取り、書き取り、全ての語に品詞の表示を付け、英語で行間訳を施すことが、論文執筆以前の基本作業です。気の遠くなるような時間がかかります。それで普通の記述言語学博士論文には民話や会話がせいぜい一~二編、証拠資料として掲載されるだけです。私は「ミェン族が主人公だ。ミェン族には十二部族があるから十二編を登場させたい」と思っています。この部分の書き取り作業を毎日コツコツとやってくれているのが、たまみです。ほとんど共同研究者です。

 さて、北ちゃん、南ちゃんが以前いた家に住めなくなり我が家に来た時、家のルールを一つ示しました。たまみが不在の時、どちらかが私と二人きりになってはならない。三度の食事では一緒に賛美を歌い祈って食べます。こういう生活を通して、彼らが生ける神様の存在を知り、受け入れるよう祈ってください。(達朗)

【祈りの課題】
1.疑問点を残したまま、ほぼ完成した論文原稿を今月中に指導教官に提出し、4月に同じ原稿をタイへ持参し、グエイフォン長老に会い訂正作業をします。このスケジュールを遅れずに実行できるようにお祈りください。
2.3月末に行われるタイ国ミェン族教会聖会と、4月中旬に行われるミェン族青年キャンプのために。エンターテイメント的な説教者ではなく、聖書を聖霊の力によって講解する説教者が立てられるようにお祈りください。


「会えて嬉しい!!」
シンガポール 佐味湖幸

フィンランドからの宣教師ラウリンカリ一家(奥様は台湾人)  「やっと会えましたね!」「久しぶり!会えて嬉しいわ!」一月はこんな挨拶を何度かしました。ニューホライゾンズはメンバーも、宣教師候補者も世界中に散らばっており、ふだんはメールやスカイプでしかコミュニケーションが出来ません。しかし、今月(一月)は、先月ご紹介したグイド師が会議のためにシンガポールに来たのを始めとして、宣教の規制のある地で働いているスウェーデン人P師が休暇でシンガポールにしばらく滞在し、台湾で働くラウリンカリ師一家が、一期の働きを終えてフィンランドに帰国する途中やはりシンガポールに立ち寄り、顔と顔を合わせて会うことが出来ました。日頃色々とメールでやりとりはしていますが、彼らの口からそれぞれの生活や働きの様子を直接聞けたことは、私が彼らを理解する上にも、また彼らが感じている様々な不安を分かち合うことが出来たという意味でもとてもよかったと思います。フィンランドもスウェーデンも宣教師を送り出す歴史は長くありますが、OMFの派遣事務所がないので、ニューホライゾンズが他の宣教団体や教会とパートナーシップを結んで、OMFへの宣教師受け入れをしています。

IEM次期総裁ラジャ師一家  一月二月は、新人宣教師のためのオリエンテーションを行っていますが、これにインド福音宣教会(IEM、インド国内外に八百人以上の異文化宣教師を派遣している団体)の新総裁になるラジャ師が参加しています。IEMとOMFは長年に渡ってパートナーではありましたが、この十五年くらいその実態がなくなっていました。それをニューホライゾンズが始まったことを機会に、協力関係を回復強化して、インドからの宣教師が東アジアでOMFと共に働くことが出来るようにと願っています。ラジャ師は三か月ほど東アジアに留まり、OMFの働きを視察する予定です。今後のIEMの発展とOMFとの協力関係にとって、実り多い時となるようにお祈りください。

【祈りの課題】
1.現在ブラジルから、二人の独身者と一組の夫婦が宣教師候補者として歩んでいます。このうちの独身女性一人は、英語習得のために1月から半年間ニュージーランドで勉強しています。主の助けがあるようにお祈りください。
2.4月下旬から7月にかけてアフリカ、フィリピン、タイと海外出張が続きます。航空券の手配から旅程を決めること、予防接種などやらなければならないことが色々とあります。主の助けと導きがありますように。

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