2013年9月号
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「オリエンテーションコースから見る最近の宣教師派遣事情」
シンガポール 佐味湖幸
新人宣教師のためのオリエンテーションコースは年に四回行われますが、七月のコースが毎年一番大人数になります。今回は大人三十人、子供十六人、その子供たちのお世話をするボランティアたちが八人と国際本部はこの一か月大賑わいでした。
ある人がこのコースは現在の宣教師派遣状況を如実に表していると言いました。さて、それはどういう事かと申しますと。「私はカナダ人宣教師の子供として日本で育ちました。日本人の妻と共に日本宣教に向かいます」とE師が言えば、「私は日本から宣教規制のあるM国に行きます」と日本からのB師。「日本のドラマで日本語が好きになりました。台湾から日本に行きます」というC師。「私はフィリピンからマレーシアに行きます」とY師。「マレーシア人ですが、マレーシアで宣教啓発動員の働きをします」とS師。「C国で生まれ育ちましたが、アメリカでキリストと出会い、アフリカのC国人伝道に行きます」とG師一家。「私の両親は日本から、妻の両親はC国からアメリカに来て、私たちはアメリカで育ちました。C国に向かいます」とT師一家。「私はC国出身ですが、ニュージーランド人の夫と共に、C国に向かいます」というM師。「私の家族はベトナム難民としてアメリカに行きました。C国に行きます」とW師。「スウェーデンからC国に行きます」などなど、それぞれの送り出されてきた事情は様々です。ふた昔前までは宣教師と言えば、「西洋からその他の世界へ」という構図でしたが、今では一.世界のあらゆる所からあらゆる所へ、になっている。また、二.西洋に移住したアジア系の人たちが宣教師となってアジアに戻ってきている。三.OMFの最新の動き、つまりアフリカでのC国人宣教への働き人とニューホライゾンズ(OMFの伝統的派遣国以外)からの働き人が加えられたという事です。今朝OMF総裁のフン師が祈りの中で「主の霊と共に歩調を合わせ、新しく導かれるところに共に行くことに大きな喜びを感じます」と言っておられました。アーメン!です。
今月はここ国際本部に日本語を話す人が十人以上もいた特別な月でもありました。
【祈りの課題】
1.アフリカ(特にナイジェリア)からの宣教についての問い合わせ、志願者が多いのですが、在アフリカのモービライゼーション担当者がいないために、審査その他に困難を感じています。良い助け手が与えられ、よく備えられた人がアフリカからアジアへ送られますように。
2.最近増えているインドからの志願者に対して、インド福音宣教会との協力関係の中でOMFに宣教師を受け入れる体制を再度整えることになりました。協力関係の同意書作成を佐味師が担当します。知恵が与えられるようにお祈りください。
「バトンタッチ」
一時帰国中 今村裕三、ひとみ
親から子へ、そして周囲の人へ、信仰のバトンがうまく繋がる。それはカンボジアでも日本でも同じ課題のようです。
私が日本に帰ってきてよく聞かれることの一つに、「クリスチャンホームの子どもがハッキリと信仰告白に導かれるために、親は何をすべきか」があります。おそらく私が牧師の娘で宣教師になったので、一つの成功例のように思われるのでしょう。
私は四人兄弟の末っ子で、可愛がられた覚えはありますが、自由に育ち、信仰を持つことを親に強制されたことはありませんでした。私は兄弟の中で唯一教会に行くのを止め、遊び歩いた経歴もあり、親にとっては困った子供であったと思います。親は特に私に関しては献身するようには期待していなかったし、もし父親が生きていたら止めていたような気もするくらいです。牧師の親を見ていて、忙しく人のために尽くしながら、時に逆恨みされたり、得られる報酬の低さを見ていて、要領良く生きたいと思っていた私は、むしろ献身だけは避けたいと強く思っていました。
でも親が自分の為にではなく、神様のために人生を生きているのはよく分かっていました。また、親が私のために背後でよく祈っていてくれるのも感じていました。そして、親が信じている神を私が受け入れるのではなく、私が神様と個人的に自分自身の神として出会わなければ、私が信仰を一生持ち続けることが出来ないと考えているのは、分かっていました。また、神様は素晴らしい教会学校の先生、クリスチャンの友人、夫を与えて下さいました。
この拙い私が現在宣教師であるのは、神様が哀れんでくださり、神様のより近くに置いて下さるためであるような気がします。神様に両親に感謝します。(ひとみ)
お祈りいただいた七月のある国での宣教師訓練の奉仕は守られました。約三年前からその訓練コースの内容の改訂に関わってきましたが、改定第一版、第二版は他の方に訓練会を導いていただいて、その反応を受けつつ、よい内容になるように改訂していました。今回は、私が実際に訓練会を導く機会が与えられました。全体として改訂の方向性は間違っていなかったと知る事が出来て感謝でした。
また、宣教の自由のない国で奉仕している働き人たちと、顔と顔を合わせて交わりが与えられて感謝でした。普段は知る事のない状況を知る事が出来て、祈っていたけど実際はこのようなことだったのかと、「百聞は一見にしかず」状態でした。どんな辺鄙な田舎町かと思って行ったら、ビックリ仰天、私たちの居たカンボジアの村の数十倍都会でした。やっぱり実際の場所を訪ね、そこの気候を知り、匂いを嗅ぐことの大切さを思いました。これから彼の地への祈りにも、出会った一人一人のことを思い浮かべつつ祈ることができそうです。本国奉仕中ですが、このような機会が与えられたことの故に、主に感謝しつつ帰国の途につきました。(裕三)
【祈りの課題】
1.9月は関東・北海道の諸教会を訪問します。また、休暇を取る予定です。霊肉ともに良い休息を取ることができますように。
2.9月24日は午前中、カンボジア教会交友会(FCC)の役員会、午後からOMFとFCCとの宣教協力会議が行われます。よい話し合いがなされますように。また私たちの留守中、FCCのアドバイザー代理をしてくださっているユーオン師のためにお祈り下さい。
「失われた魂のために」
日 本 西村信恵
猛暑の続いている毎日ですが、皆様いかがおすごしでしょうか。皆様の変わらぬご支援を心から感謝致します。
私は七月後半、バンコクに飛び、サーブ・アジア(短期宣教)に派遣する働きについてのセミナーに五日間参加してきました。カンボジアにもどこか似ている街並みに懐かしさを覚えつつ、そのセミナー終了後、バンコクにてこのニュースレターを書いています。久しぶりの英語づけの毎日でしたが、各国で同じ働きをしている方たちの中で多くの励ましを受け、また、宣教の啓発・動員の働きをしていく上でのアイデアもいただきました。この働きをどのようにしてやっていくのか、どのようにほかの人達とともにこの働きを広げていけるのか、実際に短期宣教師を送り出すための具体的なプロセスはどのようにするのか、また、どのように皆が世界宣教にいろいろな形で関わっていくように励ましていけるのか、しっかり考え祈り、この働きにきちんと向き合う時でした。このプログラムを企画してリードしてくださったアンドレア師が、最後に言われました。「私たちはなぜこの働きをするのでしょうか。東アジアには、まだ神様を知らない魂がたくさんいるからです。私の国、フィリピンの教会の多くが、宣教に重荷を持たないことを思うと胸が潰れそうになります。与えられた一人の魂に丁寧に関わっていく時、また与えられているコンピューターの仕事でさえも、私たちのやる一つ一つのことはひとえに東アジアに住む多くの失われた魂の救いのためです。一つひとつ忠実に働きをしていく時に、神様は素晴らしい実を結ばせてくださる。そのことを覚えてこの働きを共にやっていきましょう。」涙声で終わりの挨拶をしてくださいました。その言葉を聞き、イエス様が失われた魂のために来られたことを覚えさせられ、正しいスタート地点にもどされた思いがしました。
週末はタイ人の友人宅に宿泊しましたが、その方のお姉さんの証しを聞く機会がありました。学生の時に神様を信じたこと、それを家族に伝えた時に、お父さんが大きな包丁を持って怒ったこと、家を出て教会に住み、聖書学校に通い、家にも通ううち、家族の一人ひとりが救いに導かれたこと。その後ご主人と北タイに導かれ、アカ族の教会の牧師として仕えていること。教会の周りにクリスチャン村のようなものができ、アカ族のクリスチャンの方々が暮らしていること。彼女の証しを聞きつつ、家族を救うという神様の約束の確かさ、彼女の上にある神様の導きの御手を思い、御名を褒め称えました。また、今も失われた魂のために、多くの方を通して働かれておられる神様の熱い思いを改めて知らされた思いがしました。この神様の失われた魂に対する思いが私たち一人ひとりの心に与えられますように。
【祈りの課題】
1.神様からチャレンジされている今の働きの中でできることを実際に計画して進めていくことができますように。
2.AFMC(アジア・フロンティア・ミッション・カンファレンス)に参加するひとりひとりが整えられますように。また、このカンファレンスの準備のためにお祈りください。
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