2011年1月号
page1
page2
「教職者ネットワーク」
日本 ディアスポラ伝道 横山好江
主の平安と恵みのうちに新しい年をお迎えのことと思います。宣教の主を共に仰ぎつつ、この年も歩みを進められますことを感謝いたします。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
在外邦人伝道にとって大変重要な集まりが二つ、十一月に行なわれました。私は出席しませんでしたが、年一回開かれている大切な集まりの報告をさせていただき、それぞれの発展のためにお祈りいただければと思います。
十一月十五〜十八日と、「在欧日本語教会及び集会・教職者研修会」がドイツにて行なわれ、ヨーロッパ各地で奉仕する教職者がほぼ全員集まることができました。私の夫、横山基生師も、在欧日本人宣教会の主事として日本から参加させていただきました。OMF宣教師として、イギリスからヤング師とステーヴンズ師、ドイツのナイツル師、スイスからゲルスタ師夫妻も出席できました。フィラデルフィア(アメリカ)で奉仕するリー師が講師の一人として招かれ、大変恵まれた学びと交わりの時が与えられ、参加者は主からの励ましをいただくことができました。
南半球ニュージーランドで、十一月五〜六日に、ニュージーランドの八地域で奉仕する働き人がほぼ全員集まりました。さらなる働きの発展のために話し合い、決議をなし、それらを小グループでこれから実際に進めようとしています。OMF宣教師のペイン師がこうしたネットワークのビジョンを持って、ジャパニーズ・キーウィ・コネクションズを立ち上げ、皆さんに声をかけ、オークランドのOMF事務所を会場に今年もこの会を開くことができました。
日本で牧会伝道を担う教職者は、教団の牧師会や地域の牧師会という横の連携によって働きの面で広がりが与えられ、個人的な必要が満たされます。このようなネットワークが個々の働きの支えや励ましとなります。在外邦人伝道に携わる働き人の場合、ほとんどがそれぞれ別々に派遣されていますので、主が世話人(声掛け人)を起こして下さる時にこのように広範な地域から集まることができます。それぞれの働きが祝され強められるために、救われる者が増し加えられ、主の弟子として整えられていくために、このような集いがさらに用いられますようお祈りいただけると幸いです。
【祈りの課題】
1. OMFディアスポラ伝道部では、毎月15日をディアスポラ伝道の必要のために祈る日と定めました。中国から海外の大学に留学する若者は毎年12万人。在外邦人総数は約1100万人(外務省統計)。このようなディアスポラ(寄留)の民を対象とする伝道のために捧げて下さる方々を主が起こして下さり感謝。様々な方法を通して主が必要を満たして下さるように。
2. イギリスOMF、毎年恒例の宣教大会が3月4〜6日に行なわれ、今年のテーマはディアスポラ伝道です。好江師も奉仕チームの一員になっています。良い準備が進められますように。
「落ちない橋」
カンボジア 小川文子
寒さも厳しくなってきた頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。こちらは少しづつ暑くなっています。この一年の皆様のお支えを心より感謝申し上げます。来る年もますます主の栄光が豊かに現されますように!
プノンペンの水祭りでの大惨事はとてもショックな出来事でした。「橋が落ちる」という噂が集団パニックを引き起こし大勢が亡くなりました。ただでさえ多くの恐れを持っているカンボジアの人々。事件以来、虚偽の事故の噂が飛び交ったり、ろうそくに水を添えて香を焚いていたり、強い恐れが人々を支配しかけているようです。
橋といえば、ニャックルアンにも日本の援助による橋がかかる予定で、以前からよく地元で話題になっています。日本側でその担当者だったN兄が「絶対に落ちない橋を作る。でも戦車は通したくない…」と真剣に悩みながら、人々のために心を砕いておられたのを思い出します。Nご夫妻は、私が救われた時からお世話になっているクリスチャンです。地元の人々が「日本の橋」を話題にする度に、「日本のというより、日本のクリスチャンの祈りの橋なんです、悩みながら作られた橋なんですよ」と言いたい衝動にかられます。
福音も橋のようなもの。人々にとっては信じて渡るのは恐いものかもしれません。でもイエス様がどんなに苦しみ抜いて、どんなにしっかりとした橋を架けてくださったか、知ってもらえたらと心から願わずにはいられません。
【祈りの課題】
1. クリスマスに初めて、また久しぶりに教会に来て下さった方々が、つながって成長することができるように。
2. 人々を恐れによって支配しようとする悪の力に対抗し、教会が神様の力で福音を証ししていけますように。
「就職超氷河期に求人です」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ
過ぎた二〇一〇年、ミェン族宣教のためにともに祈り、働きをして下さった皆様に感謝いたします。巡回報告では多くの方から励ましをいただき、多くのことを学び、祈られていることの喜び、幸いを感じました。一月は、北海道と九州を巡回します。今年も宜しくお願い致します。(たまみ)
「後継者を探しているとのことですが、どういう人が与えられるようにお祈りすればいいですか?」と尋ねられました。二十項目の資質を以下に挙げますが、私自身がその内三つくらいしか持ち合わせていなかったと思います。けれども最低二と六があれば過程の中で備わってくるものです。
次のような方を東アジアのミェン族伝道のために求めています。一〜五は必須事項です。
1.父母恋人祖国よりもイエス様を愛している人。2.十字架を通して現わされた神の無限の愛と永遠の命を個人的に受けた人で、人はキリストによって罪から救われなければ永遠の裁きに遭うと確信している人。3.聖書を愛し、みことばの力を体験している人。4.独りで祈ることと、仲間と共に祈ることの力を体験している人。5.友人を救いに導いたことがある人で、イベントをするより人格的な個人伝道をする人。
6〜11の要素を周りの人たちが認める人には、宣教師になるように勧めるとよいでしょう。6.教えられやすく、忠告を喜んで受け入れ、言われたこと以上のことを進んで行う人。7.救われた人を愛と信仰と仕える心で成長させている人。8.ノンクリスチャンとクリスチャンの両方から尊敬され、学び舎、職場、教会で仕える心でリーダーをしている人。9.自分の専門分野や特技に情熱を持ち、自主的・継続的研鑽により向上を図り、人に上手に教えることができる人。10.母教会を愛し母教会に仕え、母教会から信任を受け、喜ばれて送り出される人。11.現在ある程度英語で仕事ができる人。
12〜14は宣教師になってから長く続けていけるための資質。12.人好きで柔軟にチームワークができ、同時に孤独に耐えられ、自分で霊性の管理ができる人。13.リラックスしていて人をリラックスさせ、聴く耳をもって慰め励ますことができる人。14.積極性と謙遜と創造性に富み、文明から離れた不便な村のサバイバル生活をユーモアをもって楽しめる人。
15〜20は宣教師生活を続ける中で身についてくる要素で、将来宣教師になる人はクリスチャン生活の初期からそれらの片鱗が見えるはず。15.総合人間力のある人(人間関係、コミュニケーション能力、聴く力、エンパシー(共感)の力、開拓精神、忍耐、計画性、継続性、創意工夫、サバイバル力、パッション(情熱))。16.聖霊によって、罪から離れ、きよめられた生活をこの地上でおくることができると信じている人で、宣教地の困難によって聖化される人。17.思慮深い冒険家で、戦いの視点と危機意識・緊張感を持った人。18.黙示録の勝利のビジョンを見ていて、決してあきらめない明るい人。19.キリストの栄光のために自分の命を惜しまない人。20.世界から日本を見、宇宙から地球を見、キリストの再臨の視点から歴史と世界宣教を見て、宣教のために祈っている人。
20の内半分以上は宣教師になってから教えられたことです。19は宣教地に来てからいろいろな国で迫害を受けているクリスチャンに接して学んだこと。成長したければ宣教師になることをお勧めします。こんな特権は他にありませんよ。
三月十六日にタイに出発するまでに、こういう人に出会うことができるようにお祈りください。(達朗)
【祈りの課題】
1. 昨年11月バンコクで「言語、教育、ミレニアム開発目標に関する国際会議」が開かれ、アピシット首相は開会スピーチで、地方言語と少数民族をタイ語とともに教育に使用することの大切さについて語りました。タイの政治が安定し、この政策が実行に移され、クリスチャンの多い少数民族地域に社会的な益がおよびますように。
2. ミェン族伝道のため、後継者が与えられますように。
「リンゴと紅葉と雪と」
日本 佐味湖幸
こんなに毎日リンゴを食べることは私の一生の中にそんなにないことでしょう。十一月五日から十五日まで青森で教会訪問をさせていただきました。秋真っ盛りのこの時期、どこも紅葉が美しく、またリンゴがおいしかった!地方を訪問するのは、ご当地の名産物が旬の時に限ります。
迎えてくださったJECAの弘前、つがる福音、金木チャペル、鰺ヶ沢、青森、あすなろ、そして黒石の諸教会の皆様、またお交わりをいただいたインマヌエル青森教会の中尾先生ご一家と青森クリスチャンセンターのトラス先生、本当にありがとうございました。
これらの教会は、多くのOMF宣教師たちの長年にわたる御苦労の実であることを思う時に、日本宣教のために生涯を捧げてくださった先輩宣教師たちへの感謝で心がいっぱいになります。また、今も冬の長い当地で、色んな意味で厳しい教会形成に取り組んでおられる先生方、教会員の方々の歩みを思い、主からの励ましとこの地にリバイバルを!と祈らされました。
寒さを恐れていた私への主の憐みか、集会がなく時間のある日はきれいに晴れて穏やかな観光日和となり、青森駅周辺、弘前の町を回り、自然の美しさと人の温かさに癒された旅でもありました。
大阪に帰るため青森空港に向かうバスの中。ちらちらと降っていた雪が本降りになり、あっという間に道路は真っ白に。東北の長い冬の始まりです。
この新しい年も東アジア、また全世界での主の宣教の働きが前進しますように、皆様と共に祈り、前進していきたく思います。
【祈りの課題】
1. 日本各地でもたれているOMF祈祷会の励ましと、さらに祈る人、新しい祈祷会が起こされるように。
2. 2011年の日本委員会が主催する短期宣教プログラムの詳細がまだ決まっていません。主の御心のままに、計画が作られ、実行されるように。
「一歩前進」
カンボジア 今村裕三、ひとみ
新年おめでとうございます。今年も主にあってよろしくお願いします。
祈っていただいた宗教省との合意書は十月中旬に締結できました。これで、カンボジアでのOMFの宗教活動とその他の活動が国の省庁によって公に認められたことになります。「OMF宣教師がキリスト教の教理と聖書の訓練を関心を持っている者に施すことができる。また、カンボジア社会の実際的な益となる人的資源と社会発展のために貢献する」と合意書には書かれています。また、十一月初めには、国立健康大学の歯学部との合意書の更新も出来ました。次は外務省との折衝ですが、これがなかなか難関です。どうして合意書の更新が出来ないのか、ハッキリと理由を教えてくれないので困ります。すでに合意書の更新に数年かかってしまったので、新しく合意書を結ぶという方向性で動いていますが、担当官の対応は「のれん」のようです。神様の御手のなかにあると感じています。主の時に事態が動き出しますようにお祈り下さい。
現在、緊急に必要なのは行政省庁での英語教育のための人材です。宗教省でもOMF宣教師による英語クラスが始まっています。各州の高官が月に一度会議のためにプノンペンに出てくるのに合わせてクラスを持っています。また、公共事業省でも英語クラスが行われています。政府高官に接することが出来る機会であると同時に、個人的に親しくなることで神様の話もできます。このような必要についての要請を政府のほうからOMFは受けています。あるOMF宣教師は大臣とマンツーマンで英語を教えています。なんだか昔の映画の「王様と私」みたいです。英語を教える資格を持っている方で、数週間から数年、カンボジアに来て教えてみたいと思われる方はおられないでしょうか?お待ちしています。 (裕三)
十一月二十二日夜、「水祭り」で、橋上で密集状態になった見物客が押し合いになり、倒れ込んだ人が踏みつけられるたり川に落ちて三百名以上の人がわずか数時間で死亡する大きな事故がありました。幸いなことに私の周辺の人は守られ、誰も事故に遭いませんでした。
しかし、周囲の人は悲惨な状況のニュースに一晩中釘付けだった人や、事故を見に行ってトラウマになっている人、また知人の家の周囲は、安否を確認しあう電話と、亡くなった方の遺族が泣き叫ぶ声が交錯し大変な騒ぎだったようです。
翌日は、病院の前に亡くなった方の顔写真が張り出され、多くの人が確認に来ていました。その後、数日は、厄除けになると言われる食品が通常価格の二十倍にも跳ね上がるなど、人の心の弱みに付け込んだ商売も横行しました。
亡くなった人は多くは若者でした。事故の現場近くにいて、恐怖が忘れられない人も、ポル・ポト時代の辛かったことを思い出した人、「人生の終末」はいつやってくるか本当にわからないと感じた人も多くいます。
クリスチャンが終末へ向けて準備が出来るように、またこのことを通してどのように周囲に証をするか、神様からの知恵が与えられるようにお祈りください。また私自身が、人の話しを良く聴く器として用いられるようにもお祈りください。(ひとみ)
【祈りの課題】
1. 新しい年も神様がOMFとカンボジア教会交友会の健全なパートナーシップの確立を導いて下さいますように。また私たち宣教師のカンボジア語と文化の学びのために。
2. 新しい英語教師が与えられ、社会的・政治的地位の高い人たちに福音を伝えることができるように。
2011年1月号
page1
page2
TOP PAGE
|
OMF@宣教師.come
|
宣教ニュース
|
東アジア宣教ノート
宣教祈祷カレンダー
|
OMFについて
|
リンク
|
e-mail
OMFインターナショナル日本委員会■〒272-0035 千葉県市川市新田1-16-14
TEL:047-324-3286 FAX:047-324-3213 郵便振替:00100-0-615052
© 1999-2011 OMF International JAPAN. All rights reserved. designed by HFJ.