2008年4月号
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「熟年者も求む!」
日本 佐味湖幸
しばらく前、ある宣教師の方と話をしていて、この方が言われたことに「ごもっとも!」と頷いた。
彼女曰く、「これからは、企業で海外駐在などを経験してリタイヤした人(勿論、クリスチャン!)が宣教地に出て行くといいのよ。彼らは英語ができるでしょ。海外での生活経験があるでしょ。だから、事情もよくわかっているし、振舞い方も知っている。そして、お金の心配がないじゃない!」
最近よく早期退職をして、神学校へ行き、牧師や伝道者になる人がいるという、ならば宣教師も!如何でしょうか?ある意味、若い献身者とは違う働きをすることになるかもしれませんが、心身ともに健康な方で、キリスト者として海外で主と教会に仕えたいと言う願いをもたれるならば、「宣教師」という肩書きをもたなくとも、宣教のためにとても大切な働きはいくらでもあります。
私の前任地フィリピン(おそらく他の国でも)では、実はしばらく前からこのような可能性に気付き、積極的に短期宣教師(三ヶ月から一年)や中期宣教師(二、三年)として受け入れています。働きは、宣教師子弟の学校の教師、ゲストハウスのマネージャー、医師、コンピューター技師など、様々です。
ある程度の年をとってから、その土地の言葉を学んで、所謂「宣教」するということは、正直難しいかもしれません。しかし、自分のプロフェッショナルや経験を生かして宣教団体の多種多様な必要に応えることは、十分可能です。また、現地の邦人伝道に携わる、または、現地の人に日本語を教える働きを通して、積極的に神様を証しするなど、日本人としての働きの場の可能性もあります。
第二の人生、ゆっくり釣りでも楽しんで‥‥と考えている方。人間を獲る漁師のお手伝いの方がエキサイティングではありませんか?
【祈りの課題】
1.この新しい年度、さらに日本の教会や神学校を訪問し、 世界宣教への啓蒙と働き人のリクルートをしたいと願っています。道が開かれていくように。
2.今後のアジア宣教のために様々な人が必要です。若い人だけでなく、熟年者も主の召しを受けて、立ち上がる人が起こされるように。
「主の宣教と祈りの輪」
カンボジア 一時帰国中 今村裕三、ひとみ
「少し暖かくなってきた」と嬉しく思っていたら、花粉症の季節に入り格闘しています。四年間も杉の木のない国で過ごし、「もしかしたら身体は杉花粉症を忘れているかも」などと医療者とは思えない希望を持っていたのですが、身体はしっかり覚えていました。まるで罪みたいと思いました。
クラチェ教会のことも、「この教会は神様のもので、将来を導かれるのは神様ご自身である」と教えられたのに、セイハー先生が都会へ出たがっているという話しを聞き「え〜!」と揺らされました。幸いなことに、カンボジアまでは遠いので、要らない手出しができず、教会の将来を祈っています。セイハー先生をはじめ、教会員が御言葉に聞き従うことが出来るようにお祈り下さい。
お祈りいただいていた英語研修の経済的必要は、驚くほど早く満たされました。第一期を過ごし、次の四年間の奉仕のために、さらなる英語の語学力の必要を思わされました。「宣教師になる前に備えておくことだろう」と思われる方もあるだろうな、とか「費用はどうするのか?」など心配が沢山あったのですが、心配が深刻な悩みになる前に神様は必要を与えてくださいました。主が必要な物は、必ず備えてくださるその約束は確かであることを、このことを通して、再び教えられました。感謝です。(ひとみ)
いつもお祈り、献金を心から感謝します。二月は風邪を引き、体調のすぐれないときを過ごしました。日本の冬が身にしみてきたところでしょうか?いろいろな意見のある日本の医療制度ですが、カンボジアと比較してその良さを思います。すぐに国民健康保険に加入でき(カンボジアでは国民健康保険制度がない)、病院で「きちんと教育を受けた」医師の診察を受け、「本物」の薬をもらえる(カンボジアでは偽物の薬も沢山市場に出回っています)環境の恩恵を大いに受けました。
このニュースを書いている二月末で、一ヶ月半の関西地区第一回目の教会巡回も終わり、次の関東地区に向けて準備をしています。本当に、行く先々で、主から豊かな祝福を頂いています。主の宣教のパートナーの輪が広がっている様を目にすることができています。これまで、私たちの働きを忘れずに祈ってくださった方々にお会いするのは、私たちにとって幸せであるとともに、カンボジアで働く力(保証)になります。カンボジアだけでなく、すべての人々に主の御言葉が伝えられていけるように皆さまと共に祈らせていただきたいと思います。(裕三)
【祈りの課題】
1.4月は関東・関西・北海道の教会を訪問しています。裕三師は4月中旬に京都で行われる日本皮膚科学会総会でカンボジアの医学教育についてポスター発表します。日本の大学にカンボジアに関心を持っていただき、カンボジアに必要な助け手が起こされますように。又、諸教会の訪問が祝福され、新たに祈りの手を挙げてくださる方が起こされ主の宣教のパートナーシップが広がっていきますように。
2.クラチェ教会の歩みのために。4月はカンボジアのお正月です。クリスチャンとしての証しが出来、また、霊的な戦いが守られ、勝利を得ることができますように。リーダーのセイハー兄、ブンソン兄、コン兄の信仰のために。
「神学教育そしてディアスポラ伝道」
日本 横山基生、好江
先日休暇をいただき伊東に行きました。寒桜が咲いていてその花にメジロが何羽も蜜を求めて飛び回っている姿を見て、豊かな春を感じました。皆様のお祈りに支えられ二月の歩みを続けることができました。
OMF総主事代行の働きをしつつ、私が教師籍を置く日本キリスト教団ホーリネスの群・東京聖書学校で授業を一こま担当してきました。この学校は教団認可の神学校で、牧師・伝道者養成の学校です。三月現在の在籍者数は七名です。私もこの学校の卒業生ですが、私の時代には学生が十三人いました。他の神学校に聞いても、少ないところが増えていると聞きます。このことは将来に教職者の減少につながる訳で、大きな課題であることを思われます。
減少の理由の一つは、クリスチャン青年の全体的な人数が減っていることと共に牧師・伝道者になることに対して魅了が無くなっているからではと聞きます。自分の好みで選ぶ仕事ではないのですが、やりがいのある仕事、喜びと恵みがあふれる働きであることが、若い世代のクリスチャンたちに届いていないとしたら、現在その働きの只中にある私たちの伝道者・牧師としての生き様に課題があることになります。
過去二年間、神学通論という学科を担当しました。キリスト教神学に関わる大まかな内容を学びつつ「日々の生活の中で神学する習慣を身につける」ことがこの学科の目的です。授業の準備という課題を与えられたことにより、様々な本や神学的に整理する営みができることは大きな喜びでした。単なる情報ではなく、生きた神学を伝えることの大切さを痛感させられました。東京聖書学校は小さな学校ですが、宣教を担う者たちを整え派遣することを通して、主の教会に仕えていく大切な務めを持っています。人数が小さいゆえに個人的にしっかりと関わる弟子訓練できることもあります。
どのような社会の営みの場面でも後継者育成の課題はとても大きいです。主の宣教のリバイバルは、主が選び用いられる一人の人格から起こされることを教会の歴史から教えられます。自分は大した学問的教養を身につけている者ではありませんが、さらに謙りつつこの働きに今後も仕えさせていただきたいと願っています。(基生)
二〇〇六年四月に夫が総主事代行の務めに就き、共に奉仕してほぼ二年となります。任期も残すところ一ヵ月足らずとなりました。弱さ、足りなさを覚えながら、主の助けと導きをいただいてここまで来ることができました。主を崇め感謝を捧げています。皆さんの祈りに支えられてこそ、今あるを覚えます。お祈りいただき心から感謝いたします。
二年前、帰国する頃に、OMF国際本部関係者から声がかかり、OMF全体のディアスポラ伝道の働きをどう進めるかを考える小委員会に関わるようになりました。今年八月にはOMFでは初めて「ディアスポラ伝道会議」が開かれます。ディアスポラ伝道に携わるOMFの働き人は全体で九十人近くいます。フルタイムの者は約四十人です。まずは、この四十人が一同に会し、交わり、祈り、共に学び、今後について考えようという主旨です。私はこの会議の準備委員になっており、イギリスの仲間たちとメールやスカイプ会議で準備を進めています。
十二月と一月にシンガポールに出かけて出席した小委員会の会議の続きもメールやスカイプで続いています。というわけで二月はスカイプ会議が多い月でした。ヨーロッパ、アメリカ、東アジアをつないで、同じ時間に会議をするのは、大変おもしろいものです。日本では夜の十時から始まっていますが、アメリカは朝六時です。話し手の背後にドアが開閉する音、足音、話し声がします。モーター音が聞こえて、ヨーロッパの仲間が「何の音か」と尋ねると、コーヒー豆を挽いているとのこと。「香りも伝えたい」と言いながら審議に戻ります。ヨーロッパは午後の時間ですから、背後には事務所の電話音が聞こえます。各地のメンバーをつないで大事な審議ができ、心を合わせて祈れます。テクノロジーをこのように用いてくださる主は素晴らしい御方です。お金をかけずして大切な話し合いを進めることができるのですから。
夫は三月いっぱいで総主事代行の任が終わり、OMFを辞しますが、私は牧師夫人という立場を保ちつつ残れる形に変えて、もう少しOMFの働きを続けさせていただきます。二月のOMF日本委員会で承認していただき、ディアスポラ伝道担当主事という立場で続けさせていただくことになりました。御心に適った奉仕ができるよう、お祈りいただけると幸いです。(好江)
【祈りの課題】
1.4月から日本キリスト教団ホーリネスの群・東京新生教会の主任牧師としての仕事が始まります。総主事としての働きを引継ぎつつ、新しい務めに慣れ励むことができるようにお祈り下さい。
2.海外宣教連絡協力会(JOMA)の総会が日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団中央聖書教会(東京駒込)で4月15日に開かれます。午前11時からの宣教セミナーに多くの人が集えますように。午後に総会があります。基生師がJOMAの会長として、その務めを充分果たせるように。
「祈りの働き」
カンボジア・ニャックルアン 西村信恵
二月の二十〜二十二日は、教会開拓チームの修養会がありました。その中で、タイ人宣教師スリタンドンご夫妻のお別れ会がありました。一九九九年、私が短期宣教師としてカンボジアに来た時に最初にお会いしたのがこのご夫妻でした。当時、彼らは第二期目にカンボジアに帰ってこられたばかりの時でした。一九九四年から、タイ人の初めての宣教師としてカンボジアに来られ、ポチェトン地区で教会開拓に携わり、長年にわたり、ポチェトン教会のリーダーや、教会員と関わり、訓練して育ててこられました。その教会で、先日はカンボジア人の牧師の任命式があったばかりです。ご夫妻の働きから、学ぶことも沢山ありました。奥様は、「私達はいつも霊的戦いの中におかれていることを忘れてはならない。私は最近、いつもならイライラしないある人の言葉に、ストレスのせいかイライラし、その人が赦せなくなった。そしていつもそのことばかり気にするようになった。でも、それを同労者に話し、祈ってもらってその思いから解放された。カンボジアに来たころは、別のことが私の思いを支配し、働きに集中できなかったけれど、いつもその思い煩いを主の前に持っていくことによって、徐々にその思いからも解放された。私達はいつもどんな小さなことでも祈りにもって行き、勝利出来る。いつも戦いにあることを忘れず、主から目を離さず、主の力により頼まなくてはいけません。」と、ご自分の経験から話してくださいました。
修養会では、使徒行伝十三〜二十章を読む中から、教会開拓の働きについてそれぞれ主から学び、分かち合う時を持ちました。彼らは、いつも共に集い祈っていたこと、断食して祈り、リーダー達を選び、彼らの信頼する主に彼らを任せたこと、聖書を学びあい、リーダー達を訓練していたこと、実際に行動を共にすることで教え、育てていたこと、祈ってその教会のよい実としてのリーダーを宣教に送り出していた、教会同士祈りあっていたこと、等。多くの大切なことをもう一度確認しあい、どのようにカンボジアOMFのビジョンに沿うように教会を建てあげていくことが出来るか、今の自分の働きにどう実践していくか考え祈りあいました。
三月はイースターの月です。ニャックルアン教会では三月を祈りの月とし、毎夕共に集い、祈ることが始まっています。この祈りのときに主が一人ひとりに語ってくださり、主の働き人として教会員一人ひとりがより主に近づき、主の働き人として整えられますように、わたし達の祈りを通してニャックルアンの人々に主が働いてくださるようにと期待しつつ歩んでいます。
【祈りの課題】
1.アメリカ人宣教師ケリー師が2月末から4月中旬までニャックルアンで奉仕しています。彼女の滞在中、主が祝福し、彼女の歩みを導いてくださるようにお祈りください。
2.4月15〜17日はカンボジアのお正月です。この期間、クリスチャン達が守られ、(ギャンブル、飲酒、偶像礼拝等から)家族と良い時が過ごせますようにお祈りください。
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