2005年12月号
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「心・体の糧」
在英邦人伝道 横山基生、好江
お祈りに支えられ報告できる恵みを心から感謝いたします。ひと月の歩みを振り返る時、祈りの支えの豊かさ・力・恵みを強く覚えさせられます。
いつもはケンブリッジの街中の建物を使って月一回行なう伝道集会「コイノニア」。十月一日は、隔週の「母と子の集い」でいつも使っている、住宅街にあり駐車場も充分ある教会の小体育館を借り、スポーツとゲームを中心に行ないました。「母と子の集い」に来ている三家族が参加し、幼子が体を動かして思いっきり遊べたこともあり大好評でした。同労者である横田栄さんのスポーティな賜物が大いに発揮されました。
十月の日本食パーティーは豚汁を用意して二十五日に開催。今までとまったく違うことが起きました。学生は一人も来ないで、既婚のカップルないし家族が五組も来られたのです。横田ヘーゼルさんの誘いが功を奏しました。既婚日本人男性がこんなに我が家に集まったのは初めてです。ほとんどが大学関係者、滞在が一年以内の方々ばかり。学生たちと違って次のステップに関係を進ませることがなかなか難しいことを覚えます。主に導かれつつ、主が送って下さる魂に仕える者となりたいと願っています。
十月七日から二週間スコットランドのハイランド地方で休暇を取らせていただきました。後継者の横田栄・ヘーゼル宣教師夫妻がいてくれるので、このことが可能となりました。この地方は自然が汚されずに美しく残っているだけでなく、鉄器時代の遺跡、古くからのキリスト教の歴史の後が色濃い、様々な支配者が海路を通して勢力のせめぎ合いをした舞台、地質的にも様々な方向の地層が寄り集まっているということで、私達の心は多方面に刺激され感動し深く考えさせられました。後半の一週間は、リスモアという小さな島の貸し家に滞在。水は各家の外にある雨水・湧き水それぞれのタンクから。暖房は、二階屋の一階にある暖炉一つのみ。「僕は五才の時からダルマ・ストーブのために薪をわったり、点火の準備を手伝っていた」と言いながら基生が楽しみながら火をおこしました。とてもゆったりとした時間を過ごし今までの歩みを振り返りつつ、今後の新しい働きへ心の準備をする時が持てました。
二十一日(金)の夜中に家に戻り、再び忙しい日々が五日間続きさっそく疲れを覚えています。休みを長く取るとその分皺寄せが出てきますが、やはり休みをしっかりと取り、人生の歩みの節目を設けて、霊と心と体を整えることの大切さ有意義さを教えられます。
【祈りの課題】
1.12月3日に恒例のクリスマス礼拝がケンブリッジJCF主催で行なわれます。とても少ないJCFのメンバーで企画します。食事の準備等を含め多くの具体的な準備を、御心に適った形で進めることができるように。良きクリスマスのメッセージを一人一人の魂に届けられるように。
2.12月15日(木)から19日(月)まで、スペインに滞在し、二つの集会(マドリッドとバルセロナ)のクリスマス集会で奉仕します。主の臨在豊かな集いとなるように。
「萬華クリスマス福音遍伝」
台湾・活水泉 木下理恵子
度々皆様に萬華地区のリバイバルのため、連合牧師会のためお祈りいただきありがとうございます。去年より主の新しい働きが見えるようになりましたが、この夏から更にその御聖霊の動きが強まりました。
今年の始めより連合祈祷会では今年は萬華地区連合クリスマス伝道会を持とうと決定されていました。それとは別にこの九月に台湾の下層階級伝道に携わっている団体等の研修会が持たれ、これからどの様に皆で協力し台湾全体の下層階級伝道を進めるかが話し合われました。香港から来られた講師より香港でなされた「福音遍伝」(その地域の人たちに遍く伝道)と言うある伝道方法が紹介され、萬華地区が連合クリスマスを祈っていると話すと、なんと皆で今年のクリスマス萬華で「福音遍伝」をしようということになりました。下層階級の街萬華、台湾で一番の暗闇の萬華。萬華が変われば台湾全体が変わる。伝道が一番大変な萬華でずっと忍耐して伝道してきている牧師、伝道師仲間をもっと皆で助けるべきだと、各団体も萬華に来て協力し、また香港からも五十人のクリスチャンが来て協力してくださる事になりました。続いて「福音遍伝」の学びにある山の手の教会の修養会に招かれた時、萬華の牧者たちが前に呼ばれ、会衆全員で萬華のため、牧者のため祈って下さいました。主に召され長年忠実に萬華で伝道してきた牧師たち。他の知識階級の多い地域ではすぐに信徒ができるのに、萬華ではいくらやっても、何をやってもうまくいかない、誰にもわかってもらえない、そんな痛みをもちながら黙々と伝道を続けてきた牧者たちのほとんどが祈られて涙を流しました。他の地域のクリスチャンたちを通しての圧倒的な主の御愛を感じた時でした。
台湾の各地で急に萬華伝道の大切さが見え始め、萬華のための祈りが起こり、萬華で労する牧者への尊重と具体的な助けが起こされ始めた、という訳でこのクリスマスは「福音遍伝」です。十二月十七日(土)午後二〜五時、龍山寺前の公園でクリスチャンのお祭りです。食べ物やいろんなゲーム、散髪、健康診断、法律相談など三十近くの屋台を全部無料で出し、萬華の人々に楽しみ利用してもらいます。同時に舞台の上ではいろんなクリスチャンの出し物が続きます。そこで得たコンタクトを十八日からの一週間、萬華の教会の信徒たち、香港や他の地域からのクリスチャンも交えて毎日、集中して訪問伝道がなされます。お祭りよりも、この訪問がメインです。これを何年も続け、この地域の人々を一軒一軒訪問し、福音を遍く伝える「福音遍伝」。短い準備期間ですが、今萬華の教会では皆で主の御計画と信じ、精一杯準備しています。どうぞお祈り下さい。
【祈りの課題】
1.このクリスマス、萬華地区では「福音遍伝」です。12月17日(土)午後2〜5時の龍山寺前の公園での30近くの無料屋台や舞台でのクリスチャンの出し物、18日よりの一週間の訪問伝道が守られ、大いに祝され、用いられるように。短期間の準備ですがよくできるように。実際に参加する教会や信徒が増え、互いに励まされるように。教会に来始める人、救われる人が起こされるように。
2.台湾各地のクリスチャンに萬華伝道の大切さが見え、具体的な協力が増え感謝。萬華にリバイバルが与えられるように。暗闇の街萬華が主に変えられ、台湾を祝する街となるように。
「子供と共に成長!?」
一時帰国中 佐味湖幸
かなり遅ればせながら、先日フィリピンのピリ聖書教会から今年三月末に行われたアガペー子供開発センターの第一回卒園式の写真が送られてきました。まあ、見てやってください。このかわいいこと!右端に写っているケント君はこのグループの中で一番栄養失調がひどく、背も低く、非常に痩せていたのですが、感謝なことに他の子供とほぼ同じくらいの体格になっています。ただただ主に感謝です。体調を崩し、早めに帰国したため、私はこの卒園式に出席できなかったのですが、式次第には園の責任者として名前が載せられており、まことに恐縮です。
私はあちらこちらの教会でデピュテーションが続いており、スライドショーを通して、この子供開発センターの働きを紹介しています。多くの方々がお祈りくださり、また、クロスステッチカードをお買い上げくださって、このセンターの働きをご支援くださっていますことを心から感謝します。現在は二十七名の三歳から五歳の子供が、このセンターで主を賛美し、勉強をし、給食を食べて、すくすくと育っています。教師や調理スタッフたちは、今日も様々な困難のある中、祈りながら奉仕にあたっています。続いて、皆様のお祈りに覚えていただければ感謝です。
それにしても、このデピュテーション中あちらこちらの教会での歓待が素晴らしく、本当に感謝なのですが、私もこの子供たちに負けないくらい(いや、しっかり勝っている!?)成長し(横に!)、服のサイズが変わって、「着られる服がない!」と、特に、この季節の変わり目、困っているこの頃です。「ピリ村の栄養失調の子供たちのために‥‥」と証しする私ですが、最近どうも後ろめたくなってきました。ああ、子供たちに合わす顔がない!
【祈りの課題】
1.この12月初めで、6ヶ月の教会訪問(デピュテーション)が終わります。訪問させていただいたそれぞれの教会に感謝します。さらに、この先の導きのためにお祈りください。
2.続けてピリ・プロジェクトの祝福のために。最近の世界的なガソリン代の値上げで、舟のガソリン代が急上昇し、漁があっても、儲けにならなかったり、米の仕入れも大きく値上がりしたりとプロジェクトに様々な影響が出ています。プロジェクトリーダーたちに知恵と忍耐が与えられますように。
「祈りに答えてくださる主」
カンボジア プノンペン 菅家庄一郎、容子
クリスマスおめでとうございます。ダヴィンという卒業生が洗礼を受けました。大学生の時は、聖書研究会に来ては、「目に見えないものについて真剣に話しあっている。頭がおかしいんじゃないの?」と捨て台詞を放っていったり、ガールフレンドとディスコにいって危ない目にあったり、キャンプにきても説教中に寝ていたり、とあまり真剣に神様について考えているようには見えない学生でした。しかし、卒業後、ある教会の援助活動に関わることを通して、神様に近づけられていったようです。英語がたいへん上手で外国人と話すのが大好きで、いつも冗談を連発し、世俗のリーダーシップ理論を真剣に学び、将来は大学教師になりたいと願っている卒業生ですが、最近、思わされていることは、強い野望を持っている彼のような学生・卒業生のために祈り、指導・励ますことの大切さです。前回のキャンプのための祈祷課題の一つは、ダヴィンが変えられるように、というものでした。一見、はちゃめちゃに見える学生が、あることを機会に考え始めたり、主を求め出したりするのだな、という事実を改めて思わされています。まだまだ、霊的には未熟な彼が、一歩一歩「目にみえないお方」をおそれ、その方に聞き従うことにおいて成長するようにお祈りください。(庄一郎)
M姉は、私にとって、ここでの最初の学生のコンタクトであり、また友人です。第一期関わった歯学部の聖書研究会の中心的メンバーでした。今は、立派な歯医者となり、非常に多忙な生活をしており、ずっとコンタクトを取れずにいましたが、最近、無性に彼女のことを祈らされていました。最近新しく来た歯医者のOMF宣教師P師と話している時、たまたま彼女とM姉が親しくしていることを知りました。P師は彼女が今、大きな試練の中にいることを、知らせてくれました。私が届かない所でも、主はP師のような励まし手を備えてくださって下さっている事、また、M姉が、主の目に尊いことを改めて覚えさせられました。
S姉は、一年少し前、聖書研究を通して信仰を持ちました。けれど、教会生活が確立できず、何か吹っ切れません。ある時、同僚の宣教師の友人たちと彼女のことを話している時、マリッ師は一言「ただ祈るのよ。」体調が優れず、一ヶ月ほど田舎に帰っていたS姉は、最近元気になって帰ってきて、言いました。「この一ヶ月神様のことをしょっちゅう思い出していたわ。父も、何かあると祈っていたの。(彼女の両親はかつて教会にも集っていたが、今は信仰から離れている。)」
「私達の格闘は血肉に対するものではなく、主権、力、この暗闇の世界の支配者たち、また‥‥悪霊に対するものです」祈りを通して主の働きに加わっておられる皆さんと共に、私も祈り続けていきたいと思わされています。(容子)
【祈りの課題】
1.ソピアー君は、ずっと聖書研究会に来ていて、教会にもしばらくいっていましたが、二つ目の大学に通い始め、土・日曜日も大学へ行くようになりました。しかし、神様に対する関心を全く失ってはいません。時間を見つけて共に聖書を学ぶことができるように。
2.受洗した卒業生のダヴィン兄のために。御言葉に聞くこと、祈ることを学んでいくことができるように。教会生活がしっかりしますように。他のクリスチャンたちとよい関係を築いていくことができるように。
「羊は狼の野原へ」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ
「留学生がまた一人イエス様を信じました。」と七月に報告しました。この人は論文の最終尋問の一ヶ月前に交通事故に遭い、帰国まで我が家に滞在しました。「事故に遭ってよかった。この家に来て聖書と神様をもっと知ることができる。感謝、感謝!」と、ヒドイ目に遭った人とは思えない反応に、周りの人たちは「この人、本当にクリスチャンになったんだね」と神様に感謝しました。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。」というクリスチャンに対する神様の命令は、ふんばって従うものではなく、本当にクリスチャンになった人には自然のことだと目撃させていただきました。
論文尋問に対する論駁を好成績で成し遂げ、いよいよ帰国のせまったある夜、聖書に関するあらゆる質問の最後に、こう聞かれました。「迫害にどう対処したらよいでしょうか」。この人の国のような迫害に遭ったことの無い私には答える資格はありません。「ダニエル書を読みなさい。タイであなたのために祈っていますからね」と言うしかありません。「祈っています」と責任をもって約束したなら、真実に関わり続けなければなりません。チェンマイに来る以前には予想だにしていなかった広さの働きへと私たちは導かれて来ました。(達朗)
嬉しいご報告です。タイ国内用のミェン語賛美歌改訂版が十月末に出版されました。皆様、お祈り心から感謝いたします。写真をご覧ください。写真左から旧ローマ字(年齢五十歳以上が使用)、タイ文字(五十歳以下)、新ローマ字(タイ国以外のミェン族と連絡を取りたい人用)の三種類の表記です。
チェンマイ宣教教会はさっそく礼拝で使い始めています。そして、来年、録音を始める改訂版賛美歌のCD作成のため、このクリスマスから練習が始まります。CD作成には色々な要望が来ています。その全てになるべく応えるよう構成を練っているところです。来年六月、私達の一時帰国前に完成と販売ができますように、お祈りください。(たまみ)
【祈りの課題】
1.12月3日、チェンマイ・ミェン宣教教会でシンガポールからの伝道チームを迎えてクリスマス伝道会をします。たくさんの人達が福音を聞き救われるように、またクリスチャンの献身の時となるようにお祈りください。25日には達朗師は問題のタマジャリク教会で奉仕します。人が救われ、悔い改めるべきクリスチャンが悔い改めるように。
2.達朗師の論文のためのお祈りを感謝。見通しがついて来たので、12月初旬の完全原稿を提出できるようにお祈りを。審査を待つ間、ミェン語聖書の翻訳チェックの働きの準備ができるように。
「宣教師の血が騒ぐ」
吉澤恵一郎・香
英国での生活も一ヶ月が過ぎました。私たちは毎日語学学校へ三十分強の道のりを歩いて通っています。ここでは、ドイツ人、スイス人、ロシア人、トルコ人、ルーマニア人、チェコ人、スペイン人、韓国人、そして日本人が英語を学んでいます。学校内では英語以外を話すことが禁止されているので、私たち夫婦も英語で話さなければならず妙な感じです。しかも、おかしな英語で話しているのでなおさら奇妙に見えるはずです。語学の学びは楽しく充実したものですが、宣教師になったのに、福音を伝える機会や力がないことに不安や戸惑いを感じる事も事実です。
語学学校には週に一度、オプションで英語の聖書研究の時間があります。先日、入学したばかりの日本人の生徒が参加してくれました。初めて聖書を読み、しかも英語だったので、何もわからなかったというので、数分間、聖書の解説をしました。その時、私は宣教師としての血が騒ぐのを感じました。忘れかけていた感覚でした。神様はすぐにも宣教師としてのエンジンをかけてくださる方であることをあらためて知りました。だから、焦らず語学の学びに専念したいと思っています。(恵一郎)
子どもたちが、現地の小学校に通い始めて三週間になります。二週間通学し、ハーフターム(学期半ばの休み)が一週間あり、今、また通い始めています。湧喜(五才)は、ようやく慣れてきたところで、休みが入ってしまったために、再び学校が怖くなりました。朝は、学校に行かないといってぐずるので恵一郎さんが抱きかかえて連れて行くこともあります。教室で担任の先生に抱きとめていただき、その間に私たちは逃げるようにその場を去ります。それでも、学校が終わる頃迎えに行くと、笑顔で帰ってきて今日覚えた英語を美しい発音で教えてくれます。
愛祈(八才)は、一日目から喜んで通学しています。でも、家では、今まで以上に甘えたり、湧喜との喧嘩の頻度が増えたりと、やはりストレスがたまっているようでした。丁度よい時に、ケンブリッジに来られていた姉妹のお嬢さん(八才)との出会いが与えられ、しばらくの間でしたが一緒に遊んだり、出かけたり、お誕生会をしたりと楽しい時を過ごす事ができました。神様が折りにかなった助けを与えてくださり、私たち家族一人ひとりを覚えていてくださっていることを知り、感謝しています。(香)
【祈りの課題】
1.語学学校での学びが祝され、宣教師としての十分な備えができるように。語学力アップと英国の生活に適応していくためにお祈りください。
2.語学の学びの中にありますが、英国の邦人伝道の必要を知り、どのような働きを担っていくかを考え、神様の導きを確信していく事ができるように。
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