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2014年1月号  page1  page2


「フィリピン台風 被災地からの報告」
―OMFフィリピン―

破壊された町で支援物資の配給を待つ人々  「聖書が必要なんです‥‥。」二〇一三年十一月二二日、フィリピン、サマール島南部のビヌヤハン町に住む、七十五才のエリン・エストニロさんは、台風の後、支援のために現地に入ったOMFフィリピンの危機管理チームにこう訴えました。エリン兄によると、十一月八日の朝、町を襲った台風三十号によって彼らの持っていた聖書が全て流されてしまったとのことです。この町では犠牲者は出ませんでしたが、家屋は完全に破壊され、高潮が人々の家財を全て海へとさらっていってしまいました。
 エリン兄の息子で町の町長でもあるディオスニロさんの話によると、町が犠牲者を出さずにすんだのは、人々を高台の学校に避難させたためだったそうです。その学校も屋根が飛び、壁が部分的に失われましたが、そこに避難した人たちは助かりました。ディオスニロ町長とその家族は、濁流によって学校への避難の道を絶たれてしまいましたが、より高い所にあった手近な岩まで何とか泳ぎ着くことができました。そしてその後二時間、雨風がたけり狂う中、ディオスニロさん一家と他数名は、松の木などの木々にしがみついて必死に耐えたとのことでした。
やがて雨がやみ、風が弱まり、水が引き始め、人々は少しずつかつて自分たちの家があった方角へと歩き出しました。多くの人たちが持ち物すべてと住む家を失いました。しかしディオスニロ町長が町人の安否確認をしたところ、百五十六世帯全員の無事が確認できたのです。
 持ち物が失われたことで嘆き悲しむ人々もいましたが、エリン兄は自分の聖書が失われたことで悲嘆にくれていました。「またここに来る時には聖書を持ってきてくれ。」近隣の町から来ていた聖書の学びのリーダーに対して、彼はそう頼んでいました。
 ビヌヤハン町はOMFが他団体と協力して支援物資を送っている町々の一つです。このビヌヤハン町、そしてベロソ町の被災者たちのためにお祈り下さい。彼らはココナツの木々や農地、漁業用の船など、それによって生活を支えていた物全てを失ってしまいました。ベロソ町では多数の住人が仕事を求めてマニラへと移りましたが、同時に救援物資を頼って町に留まっている人々もいます。しかし彼らも支援の手が少なくなり、どうしようもなくなったら、マニラへ移るつもりだと言っています。
被災地へ支援物資を送る準備 パラナス町から
 パラナス町はサマール島タクロバン市から北七十二キロに位置し、OMFカナダから派遣されたフレッド&フェリー・タノヤ宣教師夫妻が住んでいる所です。通信網が途絶え、連絡がつかなくなった彼らの安否を確かめるために、マッキビン師がパラナスに派遣され、感謝なことにタノヤ師夫妻の無事を確かめることができました。ひどい被害をうけたタクロバン市から人々が避難してきたこともあって、町の小さな市場の限られた食料品もあっという間になくなってしまったそうです。台風後は停電と通信不能の中にあって、略奪、レイプ、共産主義の反政府主義者らによる強奪といった噂が飛び交いましたが、タノヤ師夫妻はどの話が真実なのか見極めがつかない状態でした。
 タノヤ師夫妻はパラナスに留まり、初めて夫妻がパラナスに来た時に親切にしてくれた家主さんの助けになりたいと願っています。台風が襲った日、家主さんはちょうどタクロバンに出かけていて被害に会いました。何とか泥とがれきの中から助け出されましたが、今も体力的に非常に弱っています。家主さんの回復のため、そしてパラナスに留まり、家主さんと地域の人々に仕えたいと願っているタノヤ師夫妻のためお祈り下さい。
救援と復興のために
 清潔な水・食料・医療・衛生的ケアの提供という災害初期の段階を経た今も、フィリピン政府・各種救援団体・海外諸国政府は被災者の支援と地域の復興のため活動を続けています。OMFは壊滅的な被害を受けたフィリピンの人々のことを祈りつつ、被災地に人材と必要な支援を送り、フィリピン福音教会委員会の救援部門である「フィリピン救援開発サービス」(頭文字をとってフィラッズと呼ばれる)と協力して救援活動を行なっています。フィラッズは家を失った被災者用の仮設住宅を作る働きもしています。
お祈り下さい
◆フィリピン政府や様々な支援団体に、復興への長い道のりにおいて必要な知恵と協力関係と公正さが与えられるように。被災者の生活再建・経済的自立のため良き政策が打ち出せるように。
◆台風の被害で家族・家・生活手段などをなくした被災者のために。その心のケアにたずさわる団体、人々のために。
◆緊急支援が終了した後にも、現地にとどまって長期に仕えるOMFなどの団体や個人のため。
◆新たな働き人が起こされるように。自ら宣教に立ち上がり、フィリピンの言葉と文化を学び、現地の人々に仕えることを通して、キリストにある希望を分かち合う器が起こされるように。
 OMFは被災地への長期的支援のための献金を受け付けております。宣教ニュース一ページ上に記載の郵便貯金口座、もしくはOMFのホームページ(http://www.hfj.com/omf)の掲示板をご参照ください。


「宣教師の役割」
一時帰国中 今村裕三、ひとみ

4月まで宣教報告巡回中です  新年おめでとうございます。昨年もお祈りと献金で支えて下さり有難うございました。
 昨年の六月から始まっている宣教報告巡回も半分以上が終わり、残りも四ヶ月余りです。北海道から九州までの諸教会で宣教報告の機会を頂きました。移動が多く大変な面もありますが、短期間に日本の教会の状況を知ることもできる貴重な機会です。
 昨年末にカンボジアから連絡があり、講解説教塾の先生を養成する説教者訓練コースが予定通り始まり、十五名が第一回目のコースを終了したということでした。今年の四月と十月に次のコースが予定されています。講解説教を教えることの出来る先生がカンボジア各地に養成されることで、すべての御言葉を説き明かし、健全な教会を建て上げていけるように願います。また、カンボジア教会交友会の総会も無事に終わり、新しい規約が承認され、新しい役員会が選出されました。代表役員に選出されたソムナン牧師と役員のためにお祈り下されば感謝です。
 今年も主に忠実に従い、御言葉の学びの充実と主との交わりが豊かにされるように祈って下されば感謝です。(裕三)
カンボジアを訪問した西南学院大学神学生たちと再会  「宣教師は、宣教師が去った後に現地の教会で何が起こるかを知らない。」教会巡回でこの話題に触れる時、今まで多くの方々が「宣教師に感謝はしているが、しかし・・・」とその悩みについて話してくださいました。宣教師が育てた「イエス・キリストではなく、キリスト教文化や宣教師の雰囲気・お金・物などに結びついてしまったままの」信仰者たち。宣教師にお客さん扱いされたままの教会員が、伝道・献金・奉仕することを知らないので、後任の日本人牧師は苦労する 等々。
 私が宣教師になってびっくりしたことは、宣教師は良い人が多いけれど、目の前の良かれと思うことで忙しく、それで自己満足し、自分の去った後のことはあまり考えていない人が多いということでした。
 私が定期的に訪問していたある女性リーダーは、ほとんど毎回「このガスボンベは○○宣教師に買ってもらったの」と言います。近所や教会の中でも知っている人が多く、そのことを私に言います。あわよくば、私から何かをもらいたいのだろうとは分かりますが、その宣教師が安易にやった影響に悲しい気持ちにさせられます。また、ある若い牧師は宣教師や外国人の知り合いに「結婚のための費用が足りない。祈ってくれ」と一斉にメールを送ってきました。彼は確かに貧しく、人間的な目で見れば、そのお金を集められそうにありません。しかし彼は海外に行った経験もあり、知り合いが多くいます。それをかわいそうに思う外国人や宣教師は助けるでしょう。
 しかし将来、彼は他の牧師達から「彼は海外に行かせてもらったから、お金を多く集められた」と妬みを受けるかもしれません。また彼自身が問題を神様による解決ではなく、人間関係やお金で解決するようになるのではないか?など危惧します。
 良かれと思ってやっている宣教師に、どうしてそれをすべきでないかを話すと、わかってくれない人も多く、疲れを覚えることもあります。カンボジア人自身が神の言葉に立った教会を建てあげることができるように、そして私たちもそれをサポートする働きができるようにお祈り下さい。(ひとみ)

【祈りの課題】
1.新しい年も神様との交わりが祝福され、主の臨在のなかで歩めるように。御言葉の学びの祝福、夫婦の歩みの祝福のために。
2.カンボジアの説教者が御言葉に真摯に取り組み、御言葉によって教会を建て上げていくことができるように。説教者訓練コースを受けた牧師たちの学びの祝福のために。


「新たな歩み」
日 本 西村信恵

AFMCにて  新年、あけましておめでとうございます。旧年中は皆様とのお交わり、お祈り、尊い献げものによって支えてくださってありがとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 十一月はフィリピンで行われたアジア・フロンティア・ミッション・カンファレンスに、日本からの参加者十四名と菅家総主事と共に参加して来ました。日本からは北海道から沖縄までそれぞれの地区から、また学生から牧師夫人までさまざまな年齢層の方々が参加されました。タイ・インドネシア・マレーシア・ミャンマーなどの他のアジアの国々からも集まり、御言葉に聞き、分科会に参加し分かち合ったり、祈りあったりする時を四日間持ちました。「情熱をもって神の目的に生きる」というタイトルで、どのような方法で神の宣教に参加できるか具体的なことが語られたり、各アジアの地域で起こっていること、宣教の現状などの分かち合いがそれぞれの分科会で語られたりしました。参加者の証しも、そのうちにOMFのホームページに掲載される予定です。私個人的の印象に残った言葉は、「神様ご自身が遣わされる」という言葉と「神様中心」という言葉でした。私自身今宣教の啓発・動員の働きをさせていただいています。将来宣教師として導かれている方々とも関わりつつ、人間的に考えたりアイデアが浮かんだりしますが、送り出される(遣わされる)のは神様であるということ、また日々の働きや言動が、本当に神様中心の中から出てきたことなのか、自分の動機をいつも点検していくことを改めて大切な点として受け止めさせられました。参加者一人一人もそれぞれ置かれている立場で神様からのチャレンジを受けており、これからの歩みの中でそのチャレンジに答えていくことができるとすばらしいなと祈らされています。
ワチャナー兄弟の結婚式にて  十一月の後半一週間は休暇を使ってカンボジアを訪問し、ニャックルアンの牧師となるワチャナー兄弟の結婚式に参加し、ニャックルアン教会も訪問してきました。ワチャナー牧師夫妻の新しい歩みのため、これから一年半の間に、宣教師から彼らにバトンタッチする引継ぎ期間が祝されますようにどうぞお祈りください。短い訪問でしたが、ニャックルアン教会の教会員の何人かともゆっくり話をする時が与えられました。「今まで噂話しかしなかったおばが神様を信じて変えられ、目の見えないおじも救われた。私も神様を信じて喜びが与えられた」という高校三年生のスレイレアは、母親に捨てられておじおばに育てられていますが、神様を信じ、日曜日は二つの村で子供たちを教える先生になっていました。「私はバイクタクシーに乗らないで自転車で移動し、その分の浮いたお金を神様に献げています。サタンは私が神様を信じることをやめさせようと、さまざまな困難をもってくるの。夫が病気になったり、経済的に困難になったり。でも、神様を信じて祈るといつも不思議な方法で解決へ導かれて、神様に感謝しているし、私には神様しかいないの」という姉妹は、以前はクリスチャンを迫害していてその中で神様を知り、三年前に救われたばかりの姉妹です。ニャックルアンの人々が神様によって成長させられていることが心から嬉しく、励まされて帰ってきました。

【祈りの課題】
1.新しい一年の具体的な働きが神様に示され導かれますように。知恵が与えられてより効果的に宣教の啓発・動員の働きを進めていくことができますように。何より神様の御心に沿って歩めますようにお祈りください。
2.1月12日~17日にA国の宣教師たちの修養会に参加します。その国の働きや現状を良く知り、宣教の啓発・動員の働きに生かしていけますように。修養会の祝福のためにお祈りください。


「出ていく人も支える人も必要」
日 本 菅家庄一郎、容子

 主にあって新年おめでとうございます。昨年も皆様のお祈りとご支援を心から感謝します。今年もどうぞよろしくお願いします。
 総主事の働きの一部は、各宣教師の派遣教会・派遣教団の支援会の方々と連絡を取ることや、OMF祈り会に参加することです。宣教師を祈り支え続けることはたいへんな奉仕です。宣教師は十年以上奉仕することも多いですから、そうすると支える側もだんだんと高齢化していきます。同じ教会にいてもすべての人が宣教師を支えるために時間を割いて奉仕できるわけではありません。
 昨年訪問させていただいた支援会での交わりでは、心に残る次のような言葉がありました。「宣教師を派遣することによって視野が広がった。」「十二年間会計を担当した。もう七十八歳になった。各教会から献金をいただき本当に感謝した。少しでも早くと思ってその日の内に領収書を書いた。あとどのくらいできるかわからない。」「祈ることの恵みは祈っている人にしかわからない。」「宣教師を送り出すことによって、その国の人々への愛が与えられる。」「若い世代の人たちにも宣教師を支える恵みを知ってほしい。」
 日本の小さな教会が、大きな犠牲を払って宣教の働きを支え続けて下さっています。しかし、責任をもって支えてきて下さった方々の中には、様々な事情で支援を続けることが難しくなってきた方もおられます。出ていく宣教師だけでなく、支える側にも若い力が必要なのです。
 新しい年、あなたも宣教師を支える恵みに預かりませんか。お近くのOMF祈り会に参加したり、宣教師に手紙を書いたり、宣教地を訪問したり、宣教師が働いている国の文化・歴史・言語・政治・映画・ポップソングなどを研究してみるのもいいでしょう。共に天の御国の拡大のために奉仕しましょう。(庄一郎)
 十一月末、国際福音主義学生連盟(IFES)東アジア地区総主事会議が日本でありました。会議の後、カンボジアでの学生伝道の働きを私たちから引き継いでくださったパサン師を含む五名の方がOMFのゲストハウスに宿泊に来られ、その夜我が家にもおいでくださいました。結婚前KGKの主事をしていた頃、台湾で開かれたIFES東アジア地区大会に参加しました。その最後の夜に、まだこのような大会に参加できない国々を覚えて皆で祈りましたが、その日我が家においで下さった五名のうち、四名はその時祈った国々からの総主事でした。その中のある兄弟と話しました。
 「九十年代にクリスチャンになったが、その頃は大学でクリスチャンはほんのわずかで、どれだけ熱心に伝道しても救われるのは年に一人か二人とわずかだった。その頃としている伝道は変わらないのに、今は本当に多くの学生が福音に応答している。これはまさに神の働きによることだと分かる。二〇〇〇年から二〇〇五年の間に国のあちこちで学生のグループが生まれて成長した。数年前にそれらのグループのリーダーが初めて集まり、互いの証をしたが、それぞれに働かれている神の業を皆で認め、主を崇めた・・・」聞きながら心が燃やされ、アジアの各地で生きて働かれている主の業を垣間見ることが出来、驚き、また二十年前の祈りに答えてくださっている主を賛美しました。
 次の日曜日にはパサン師がメッセージをしてくださり、お昼にカンボジアFES(KGK)の働きの証をしてくださいました。学生たちがキャンパスで聖書研究をしたり、社会的責任を持つようになってきたり、学生・卒業生のリーダーが育っている様子を知ることができました。教会やクリスチャンのサークルに留まるのではなく、大学や職場、地域社会や各家庭に出て行き、神の国の民として影響を与えることができるよう励ましておられるパサン師の働きを心から主に感謝しました。
 カンボジアで、またアジアの各地で働いておられる神様の御業を聞きながら、日本に住む私たちの歩みについて考えさせられます。真の神に従っているのか、信頼しているか、神様が愛しておられる日本を、そして私達の隣人を愛し、仕え、福音を伝えているかチャレンジを受けています。(容子)

【祈りの課題】
1.各地のOMF祈り会および各宣教師の支援会は高齢化の傾向があります。新しい世代の中から、宣教師を支える働きに重荷を負う方々が起こされますように。
2.1月27日には東アジアで働くH姉が第一期の働きを終えて帰国します。約一年間の教会訪問、学びを主が祝福して下さいますように。

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