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2009年9月号  page1  page2


「モンゴル」

セインズハンド教会  召命の地を考える時に、その候補の中にモンゴルを入れる人はあまりいません。モンゴルは人口が少なく、荒涼とした地形が多く、気候も極端に厳しい国です。遊牧民を含めて人口が三百万人以下というモンゴルは、一平方メートルにつき一.七人と、世界で最も人口密度が低い国の一つに数えられています。約三十パーセントもの人々が今も農業に従事し、伝統的な遊牧民としての生活を続けている人々も残っています。
 しかし、気候的に寒く厳しいこの国には、福音の炎が広がった歴史があります。一九九〇年に共産主義体制が終焉した時、モンゴルにはクリスチャンの存在がほとんど見られなかったといいます。しかしそれ以降、その人数は劇的に増えていきました。その数には諸説ありますが、今日のクリスチャン人口は約六万人といわれます(一九九三年当時は千五百人)。しかしモンゴルは社会的にも霊的にもまだ発展途上にある国です。年数の浅い教会は強いリーダーシップを必要としています。
 OMFはモンゴルでの働きの一つとして、首都ウランバートルにあるユニオン聖書神学大学(以下UBTC)で、モンゴル教会の次世代リーダー育成に関わっています。若い教会にとってこれは大変重要な働きです。OMFを含む教育・開発専門の十四団体から成るジョイント・クリスチャン・サービス(以下JCS)という共同団体が多くの外国人講師を派遣しています。
 UBTCは公認の神学訓練施設で、フルタイム・パートタイムで学べる様々なコースがあります。前校長のロジャー・シニア師は、聖書の学びが全く受けられない場合も多い地方の教会リーダーにとって、これはとても重要なことだと言います。彼はこう続けます。「全く聖書的ではないことを教えてしまうリーダーも、中にはいるのです。正しい教えを知らないのですから、彼らを非難することはできませんが、例えば『イエスを信じれば、あなたの家畜は大きく太りますよ』というようなことを言ってしまうのです。」
 モンゴルの教会には二〇二〇年までにクリスチャン人口を十パーセントにまで上げるというビジョン(二〇・一〇ビジョンとして知られています)があり、これを支援する形でUBTCは人々を訓練し、教会の開拓や奉仕へつなげています。
 「モンゴルでの最大の必要は教会開拓です。」とシニア師は述べています。「モンゴル人と共にあって、若いリーダー達を育て、励ます宣教師が必要なのです。これは今日の宣教において最優先すべきことです。」
 UBTCは様々なプログラムを用意しており、聖書や社会一般の広範な科目を学びつつ、四年間で神学の学士号や文学士号を取る学生たちもいます。
 エリックとエマ・トムソン師夫妻は三人の子供たちと共に一九九六年にモンゴルにやって来ました。エリック師は三年間英語を教えた後、二〇〇二年にUBTCの講師になりました。エリック師は、学生たちにとって最も必要なことは、説教と日々の弟子化にある、と言います。「知識は比較的簡単に学べます。でも自分で考えるよう励ます、ということは学生たちにとって身につけるのが難しいことなのです。」
 UBTCは、学生たちが何を信じ、なぜそれを信じるのかを知ることができるよう助けています。「学生たちは他の人が言ったことをそのままうのみにしてしまうのではなく、まず聖書に聞き、聖書を信頼しなくてはいけません。」とエリック師は言います。学生たちの多くは、やがて自分たちの母教会で人々に仕え、導き、新たな集会を建て上げていきます。様々な人々と共に働く中で、売春、中絶、アルコール中毒、エイズを含む性感染症などモンゴルで広がりつつある社会的・倫理的問題に直面することになるのです。
 飲酒問題はモンゴルでは三つに一つの家庭が抱える問題で、そこから経済的問題、家庭内暴力、子供の虐待、家庭崩壊などが発生しています。過去の乱酒の影響で集中力が損なわれてしまったUBTCの男子学生もいます。経済的な困難を抱える学生もいれば、家庭内暴力を受けた学生もいるため、UBTCは彼らの癒しの過程に大きな役割も担っているのです。
 UBTCの卒業生のエンクムンク兄は、モンゴルTEE(拡大神学教育)の担当者です。彼は幼い時に両親が離婚したため、父親がいる友人たちに対して嫉妬心を感じていたと言います。「青年達には将来への希望が必要なのです。」と彼は言います。「多くの青年たちにとって深刻な問題は、彼らには両親がそろっていないということです。モンゴルは離婚率が高いのです。しかし子供たちには愛が必要です。父親の、母親の愛が必要なんです。」
 OMFの働き人はUBTCの多くの卒業生とコンタクトを持ち続けています。山間部のイスラム教徒の少数民族間で、OMFメンバーやUBTCの学生により開拓された教会で牧会する者たちもいれば、開発支援団体で働く者たち、モンゴル外での海外宣教に従事する者もいます。
 過去二、三年間、UBTCは施設とコースの改善に努めてきました。新しい学生寮は、特に地方出身の女子学生三十二人、男子学生二十四人、四世帯が生活できます。現在の在校者数は百三十人ですが、その七十五パーセントがウランバートル出身です。国の人口の半分がウランバートルに集中しており、学生たちの大多数が都市在住者であるのもうなずけます。
 UBTCは卒業生やクリスチャン系新聞、インターネット経由で、地方の教会にUBTCの存在を知らせようとしています。地方の人々を教えることは、二〇・一〇ビジョンの観点からも特に重要で、OMFは国内外の異文化宣教の働きを支援しようとしています。
 チャレンジ精神のあるクリスチャン家族や個人にとって、モンゴルは素晴らしい国です。モンゴル在住のOMFメンバーは、外国人に対する自由、モンゴル人の親切かつ肯定的な国民性、成長しつつある若い教会を支援していく働きの素晴らしさを熱く述べています。
 ビザ問題は今も問題ですが(どうか祈って下さい!)、今少なくとも十二人の新しい働き人がぜひとも必要です。どうか祈って下さい!UBTCでの教職以外にも、JCSの働き人はアルコール中毒のリハビリプログラム、農業技術支援、小規模ビジネスへの融資プログラム、その他モンゴルにとって必要な様々な分野での働きに関わっています。語学教師、IT専門家、医療アドバイザーは特に緊急に必要です。モンゴルはあなたを必要としています。もしこれらの技術をお持ちで、神様があなたを召しておられると確信するならば、どうか来て下さい!
 (ジョアン・レーン姉はモンゴルで働いた経験を持つ、オーストラリア人のフォト・ジャーナリストです)


「中国語集会の中の日本人クリスチャン」
日本 木下理恵子

今年の日本の夏は天候の定まらない、災害の多いものとなりました。皆様の地域はいかがでしょうか。災害に遭った方々もおられるでしょうか。主の助けと守りをお祈りします。そんな中も、いつもお祈り、ご献金をどうもありがとうございます。
台湾宣教の話でなく、国内での外国人伝道の話をしながらの巡回を、少しずつさせて頂いています。「そういえば、身近に外国の人がいる。でもその人たちに伝道するって、今まで考えた事がなかった。」「多分、自分にもあの人たちに何かできると思った。」等、日本に住む外国の人たちへの宣教のビジョンが少しずつ伝わっている様に感じます。皆様のお祈り、どうもありがとうございます。
中国語集会の方も、その様なビジョンを持ち、一緒に労して下さっている日本人クリスチャンがいます。
初めてのクリスマス集会の時に、お友達の台湾人を誘って来て下さり、それから毎回、美味しい物を作って持って来て下さっています。最近は毎回のようにある誕生会のため、誕生日の人の名前入りで、手作りケーキを持って来て下さいます。中国人たちも、それがとても嬉しい様で、いつも姉妹やケーキと一緒に記念撮影をしています。聖書の話が始まると子守をして下さり、母親たちが自由にみ言葉に集中できるよう心を砕いて下さいます。彼女の忠実な、謙遜な奉仕は私たちにとって良き模範ですし、皆神様の愛を感じずにいられません。
それ以外にも、中国語はよくわからないのですが共に加わって下さる方もいます。飛び入りで来て下さる方もいます。皆最初は中国人たちが大きな声でしゃべりまくっているのを聞いて、圧倒され、喧嘩しているのかと思うようですが、でもみんなそうやって楽しんでいるのだとわかるようです。そして中国人たちは、日本人たちが、こうやって自分たちの仲間に加わって来て下さる事がとても嬉しく、喜びと癒しを感じるようです。
こうした日本人の奉仕者、仲間を与えて下さっている主に、私も中国人たちも心から感謝しています。
皆様の背後のお祈り、どうもありがとうございます。

【祈りの課題】
1. 在日外国人伝道のビジョンが、少しずつ広がってきている事に感謝。9月は短い期間ですが、北海道での巡回と、日本伝道会議の分科会シンポジウムでの、在日外国人伝道の話があります。このビジョンが更に日本の教会、クリスチャンに受け止められていくように。
2. 中国語集会のために、共に奉仕して下さっている日本人クリスチャンに感謝。主がその奉仕を更に用いて下さる様に。祝して下さる様に。こうした奉仕者が更に与えられる様に。


「思ってもみなかった」
カンボジア・ニャックルアン  西村信恵

ボー姉妹、シャーロット姉妹と 「クダウクルアン」とは、カンボジアの人が言う「自分(の中)が熱い」という意味で、熱はないけど、体の中が熱い、というわけです。子供が病気で、「クダウクルアン」とよく聞いていましたが、熱はないのに、何を分からないこと言って、と、意味が良く理解できていませんでした。が、今回、私も「クダウクルアン」になりました。熱を計っても熱はなく、でも、体は熱く、ただただ体がだるく、プノンペンに行って調べてもらったところ、デング熱でした。デング熱の典型的な型は、初めに高熱が出るのですが、私の場合、熱はさほど出なかったのです。それで、デングだとは知らず、何日か過ごしていました。体がどうにもならず、血液検査をしてもらったということです。プノンペンでは、カナダに帰っておられる宣教師の家を貸していただき、近所にいるクリスチャンのボー姉妹が毎日食事を届けてくれ、チーム看護婦のシャーロット師はいっしょに宿泊して看病してくださいました。神様の備えてくださったこの姉妹たちを心から感謝しています。というわけで、今は回復中で、プノンペンで、この原稿を書いています。
私の休んでいるちょうどこの期間、ニャックルアンではカナダからの韓国人チームを受け入れているころで、私は参加することができませんでした。日曜日は動けなかったのですが、ニャックルアンの礼拝に出たくて仕方がありませんでした。教会の人やニャックルアンの人から電話があるたびに、今すぐ帰りたくなりました。けれども体はいうことを聞きません。神様は、「その代わり、祈りなさい」と言われます。青年キャンプも、プノンペンで予定していた宿泊先が次々とキャンセルになり、結局キャンプ自体、やめなくてはならなくなりました。けれども、青年達はこのカナダのグループと良い時が持て、成長できたようです。アウトリーチ先で、カナダチームの人たちとニャックルアン教会の青年達が一緒に子供プログラムをし、カナダチームの人たちは青年達の家にホームステイをしたそうです。参加した青年達は、最後の分かち合いで泣きながら、神様に教えてもらったことを分かち合ったそうです。早く帰って、青年達の報告を聞きたいと思っています。
日本から来て下さる予定だった方もお断りしなければならず、予定していたことを、次々変更しなくてはならなくなり、「ああ、病気にさえならなければ」と思いましたが、神様は別の計画を持っておられたようです。「私がいないと」という思いを神様にゆだねる良い時でもありました。そして、プノンペンでは、ボー姉妹、シャーロット姉妹ととてもよい交わりの時も持つことができ、神様の備えを体験できました。感謝な出来事でした。

【祈りの課題】
1. プレイチャーム村のスレイオン家族が近所の人たちからの嫌がらせにあっています。その村でクリスチャンとして立っていくことができますようにお祈りください。
2. 幼稚園建設のため、幼稚園の先生の訓練のため、お祈りください。幼稚園の先生の一人は7月に神様を信じました。続けてお祈りください。


「祈りに答えてくださる宣教の主」
日本 ディアスポラ伝道 横山好江

学校が夏休みになり、毎年恒例「子ども科学電話相談室」をラジオで聞いています。何年も地中にいて、地上生涯はほんの数日というセミに関する質問。「人間ははかないと思うかも知れないけど、自然の摂理の中ではとても理にかなったこと」といったような回答。小さな人間の限られた考えと、大自然と宇宙と全歴史を御手に治めておられる御方の御思いの違いを思わされました。神の心を我が心とする者とされたいと願うことです。
私の夫、横山基生は在欧日本人宣教会の主事の務めを担っています。彼が声をかけ、ヨーロッパの日本語集会・教会のために祈る「欧州日本人宣教祈祷会」の第三回を七月十一日(土)に行ないました。宣教ニュース六月号の祈祷課題に挙げておりましたので、このために祈りを捧げて下さりありがとうございました。私は翌日の礼拝説教の準備のため残念ながら出席できませんでしたが(基生は東京新生教会の主任牧師です)、祈りの輪を広げるためにも、ここでご報告させていただきます。主が集めて下さった祈り手六名は、それぞれ在外邦人伝道に重荷があり、置かれた持ち場立場で在外邦人伝道のため、帰国者のために、奉仕し祈っておられる祈りの勇士です。この祈り会のために、ヨーロッパの日本語集会・教会四十から祈りの課題を募りました。十一の教会・集会(前回より少ない)から届けられた課題について祈りが捧げられました。これを持ち帰り祈り続けることでしょう。それぞれの場で祈りの課題が分かち合われ、さらに多くの祈り手が起こされていく。このような祈りを宣教の主は聞いて下さり、答えて下さることを期待し感謝します。次の祈り会では、さらに多くの祈り手と共に祈れるようにと願うことです。
ニュージーランドで行なわれている日本人伝道で、子ども向けの教材が必要となっていると、七月号でアピールさせていただきました。さっそく応答をいただき、「このような教材を送れるそうです」とドーリーン・ペイン師に伝えたところ、「全部使わせていただきます」と大変喜ばれました。ニュージーランドの教会で行なわれている母と子の集いは日本人に大人気でキャンセル待ちになっているそうです。九州の教会からニュージーランドのオークランドへ届けられる、御言葉の豆カードや福音紙芝居などが用いられ、どのような実を結ぶでしょうか。共に祈っていただけると幸いです。
海外で救われた方達、求道を始めた方達が、日本に戻ってからも主イエス様と共に歩めるように、それぞれに相応しい神の家族に導かれように。このように、帰国者のために奉仕する者が整えられるために、「ブリッジ・ビルダーの集い・一泊リトリート」が十月二三〜二四日と、奥多摩福音の家で持たれます(在欧日本人宣教会主催)。日本のそれぞれの教会と帰国者をつなぐ橋(ブリッジ)をかける者。この務めを主からいただいた者達が一泊で集まり、御言葉によって整えられ、分かち合い、励まし合い、祈り合い、そしてそれぞれの場に遣わされていくリトリートです。帰国者を助けたいという重荷が与えられている方、自らも帰国者だが後続の方達をフォロアップしたいと願っている方、どうぞこの機会をご活用下さい。
これらについてのお問い合わせは、私の方までどうぞご連絡ください。
身近な所で行なわれている活動を報告・アピールさせていただいていますが、さらに多くの在外邦人伝道の働き、帰国者のための働きがあります。お祈りいただけることを感謝します。

【祈りの課題】
1. シアトルで日本人伝道を担っているミリガン師(引退宣教師)より。「日系老人ホームの聖書会から救われる方が起こされるように。シアトルで奉仕してくれる日本人牧師を祈り求めています。主が導いて下さいますように。」
2. 9月21〜24日と日本伝道会議に出席します。ディアスポラ主事として良いネットワーキングができますように。(夫が、ディアスポラ宣教協力プロジェクトの準備委員の一人として奉仕します。)

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